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「オタク」からヒット探す嗅覚盗め! 電通が研究所設立へ

産経新聞 3月4日(日)7時55分配信

 広告代理店大手の電通は3日、アイドルやアニメなどの熱狂的ファンである「オタク」を専門に研究するシンクタンク「オタクがラブなもの研究所」を3月中に設立することを明らかにした。オタク専門の研究機関は業界初という。オタクたちがメガヒットをいかにしてかぎ分けるのかを分析。「ヒットメーカー」としての感性を商品開発に反映させ、新たなヒットを仕掛ける狙いがある。

 研究所では、オタクの関心がどこにあるのかを定点観測。オタク研究の有識者ネットワークを構築するなどしてヒット商品の開発に生かす。

 オタクに対する世間のアレルギーも大幅に減っており、電通の調査では「自分をオタクと思うか」の質問に約38%が「そう思う」「そう言われる」と回答。狭い世界での流行がインターネットを通じて情報発信され、幅広い人々に受け入れられやすくなっていることもビジネスチャンスを生む背景になっている。

 確かに「オタクの聖地」とされる東京・秋葉原から火がついたAKB48は昨年、計6作品がミリオンセラーとなった。

 ビジネス書の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」も女子高生のアニメ風イラストを表紙に採用したところ同ジャンルでは異例の発行部数270万部を記録、映画化されるまでになった。

 日本のアニメやアイドルのようなオタク関連分野は世界的にも評価が高い。電通の担当者は「オタクの嗜好(しこう)を説明・体系化できれば、世界的にヒットするメード・イン・ジャパン商品の開発も期待できる」としている。

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最終更新:3月4日(日)11時56分

産経新聞

 

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