南シナ海で海洋権益の拡大を図る中国をにらみ、米フィリピン両軍が3月末から4月にフィリピンで実施する定期合同演習「バリカタン」の中の机上演習に日本の自衛隊が初めて参加することが3日、分かった。オーストラリアや韓国なども初参加する見通し。多国間化を図り中国へのけん制を強めたい米側の意向が背景にある。日本とフィリピンの軍事外交筋が明らかにした。
参加するのは同演習の一環として行われる大地震を想定した机上演習。まずは災害対応訓練とすることで中国を過度に刺激するのは避けた形だが、これまで対テロ訓練が主眼だった2国間演習が「中国を念頭に置いた多国間連携の一歩として様変わりする」(軍事外交筋)ことになる。