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「希望」運んだ10ヵ月 気仙沼から広島にカーフェリー返還
| 広島県に向けて出港する「ドリームのうみ」を見送る市民ら=2日午前9時30分、気仙沼市南町海岸 |
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東日本大震災で被災した大島汽船(宮城県気仙沼市)のフェリーの代替船として、気仙沼港と大島を結ぶ定期航路で活躍した広島県江田島市のカーフェリー「ドリームのうみ」(397トン)が運航を終え、地元に向け2日出港した。 気仙沼港には約30人の市民が集まり、「ありがとう」と呼び掛けたり、手を振ったりして別れを惜しんだ。「のうみ」は汽笛を3回鳴らし、市民の見送りに応えた。 子ども2人を連れて見送りに来た気仙沼市浪板の会社員小松いづみさん(38)は「5歳の息子が大好きで、毎週土曜日に乗っていた。別れるのは残念だが、広島で運航する姿を見に行きたい」と話した。 大島汽船の白幡昇一社長は「のうみは島民の交通手段だけではなく、支援物資の輸送手段としても活躍してくれた。感謝の気持ちでいっぱいだ」と語った。 「のうみ」は、被災したカーフェリー2隻の代替船として江田島市から無償貸与され、昨年4月末から運航した。10カ月間で約25万人の乗客と約5万台の車両を運んだ。
2012年03月03日土曜日
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