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政治
大阪府庁本館を近代美術館に転用 松井知事が検討
2012.1.15 18:49
大阪府庁本館(大阪市中央区)について、松井一郎知事は15日、大阪市が建設予定の近代美術館に転用する検討を始めたことを明らかにした。ただ、耐震に問題がある咲洲庁舎(同市住之江区、旧WTCビル)への全面移転が前提となるため、松井知事は「庁舎移転が可能かどうか(国の防災指針などを)見極めたうえで、本格的に検討したい」としている。
府庁本館(地上6階、地下1階)は大正15年に完成し、全国の都道府県庁舎で最古。映画の撮影に使用されるなど「登録文化財級」とされる。一方、咲洲庁舎は、橋下徹大阪市長が知事時代に全面移転を計画したが、専門家から巨大地震に対する安全性に疑問を示され、断念した経緯がある。
近代美術館建設計画をめぐっては、平松邦夫前市長が市制100周年記念事業として、同市北区中之島に平成29年度のオープンを目指していたが、事業費が122億円かかることなどから、昨年末に就任した橋下市長が計画を白紙にする方針を示している。
こうした現状を踏まえ、府庁本館の美術館転用は、橋下市長も賛同しているといい、今後「府市統合本部」で具体的に検討する。
松井知事は「府庁本館は歴史的価値が高い。ただ残すだけでなく、日本中から足を運んでもらえる観光スポットにしたい」と述べた。
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