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中之島図書館を美術館に…橋下市長ら構想ギリシャ神殿を模した外観で知られる国の重要文化財・大阪府立中之島図書館(大阪市北区)について、橋下徹・大阪市長と松井一郎・府知事が、美術館やカフェなど集客施設への転用を検討していることがわかった。昨年度30万7695人の利用者があり、府立としては同市内唯一の図書館だが、約50万冊の蔵書を他の施設に移し、隣接する赤レンガの市中央公会堂(重文)も含めて中之島一帯を都心部の観光ゾーンとして売り出す考えという。 橋下市長が「素晴らしい歴史的建造物で、図書館である必要はない。美術館利用はできないか」と、松井知事に検討を呼びかけた。府市特別顧問で、府市統合本部の都市魅力戦略会議座長の橋爪紳也・府立大教授も同調した。蔵書を府立中央図書館(東大阪市)、市立中央図書館(西区)に移し、にぎわい施設として活用する構想で、今後同会議で具体的に検討する。 橋下市長は、コンサートにも使われる市中央公会堂や、緒方洪庵が開いた「適塾」、園舎が重文の市立愛珠幼稚園など、周辺に点在する観光資源を生かし、「中之島一帯を文化・観光エリアとして発信したい」としている。重文の用途変更などには、文化庁との協議が必要となる。 府立中之島図書館 1904年(明治37年)開館。外観はルネサンス様式、内部空間はバロック様式を基本とする建築で、22年(大正11年)に左右の両翼が増築され、現在の形に。74年、本館と両翼が重文に指定された。古文書や大阪関連の文献などを収蔵している。 (2012年2月23日 読売新聞)
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