米国戦に向け練習する(右から)大野、鮫島、沢=ビラモウラで(共同)
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【ビラモウラ(ポルトガル)原田公樹】女子サッカーの国際大会、アルガルベカップ1次リーグB組で連勝し、勝ち点6の日本代表、なでしこジャパンは5日のリーグ最終戦で、同じく勝ち点6の米国と決勝進出をかけて対戦する。2−0で勝ったデンマーク戦から一夜明けた3日は2部練習を実施。昨年のワールドカップ(W杯)決勝の再現マッチは、得失点差で上回り、引き分けでも決勝へ進める米国に対し、なでしこは勝利が必要だが、MF沢(INAC神戸)らからはすっかり“苦手意識”は消え、女王らしく堂々の戦いを挑む心構えができている。
たかが一度、されど一度。昨年のワールドカップ(W杯)決勝で勝つまでは、米国とは24戦3分け21敗と最も苦手な相手だった。ところが、だ。再戦を2日後に控えた沢は「一度、勝ったからといっても、依然として米国の方が上です。いまの自分たち(のコンディション)では不安があります。大差で負けなければいいかな」と笑った。
昨年の決勝で米国相手にゴールを挙げて優勝し、さらに年間女子最優秀選手賞にも輝いた風格なのか。報道陣から「米国FWワンバックが『再戦が楽しみ』と言っていた」と伝えられると、「やだぁ〜(笑)。でも、ワンバックは日本をすごく意識しているのは感じる。お互いに刺激し合っていければいい」と言い切った。
次戦で代表100試合目となるMF大野(INAC神戸)も「普通にプレーすれば、ボールを支配できると思う。今遠征から取り組んでいる、縦パスとかの精度が高まれば十分に戦えると思う。自信はある」と話す。かつての苦手意識は、ほぼ消えた。女王らしく胸を張り、米国を迎え撃つ。
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