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“一番長い日”羽生二冠が全勝

3月3日 4時3分

“一番長い日”羽生二冠が全勝
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「将棋界の一番長い日」と言われる、プロ棋士たちのA級順位戦の最終戦は、3日未明まで15時間以上にわたって対局が行われ、羽生善治二冠が史上3人目の全勝をおさめて、来月から始まる名人戦に挑むことになりました。

A級順位戦は、毎年、トップクラスの10人のプロ棋士が、名人への挑戦権を懸けて戦うもので、最終戦の5つの対局が、2日午前10時から、東京・渋谷区の将棋会館で始まりました。
この日で順位やB級への降格が決定する最終戦は、ファンの間で「将棋界の一番長い日」と言われており、対局は、休憩を挟んで、およそ15時間後の3日午前1時すぎに、すべて終わりました。
その結果、現在、「王位」と「棋聖」のタイトルを持つ羽生善治二冠が、郷田真隆九段に勝って、史上3人目の9戦全勝をおさめ、来月から始まる名人戦で、森内俊之名人に挑戦することになりました。
羽生さんは去年の名人戦で森内名人にタイトルを奪われており、今回は返り咲きを狙うほか、タイトル獲得数の史上最多記録を懸けて、名人戦に臨みます。
ことしは、江戸時代に初めて将棋の「名人」が生まれてから、ちょうど400年の節目ということもあって、これまで以上に注目の対局となりそうです。
名人戦七番勝負は、来月10日の東京での対局から始まります。
対局を終えた羽生さんは、「A級順位戦の全勝は、かなり難しいことだと思っているので、できてよかった」と述べ、「ことしは名人400年の節目の年なので、コンディションを整えて、大舞台にふさわしい将棋を指したい」と抱負を話していました。