主力組のビブスを着てプレーするケネディ=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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昨季2年連続で得点王に輝いた名古屋グランパスのFWジョシュア・ケネディ(29)が3日のツェーゲン金沢との練習試合で3カ月ぶりに実戦復帰することが2日、確実になった。昨年12月3日のリーグ最終節新潟戦で持病の腰椎椎間板障害を悪化させ、今季始動後も練習試合の出場を控えていた。城南(韓国)とのアジア・チャンピオンズリーグ開幕戦(7日・瑞穂陸)の出場は微妙だが、Jリーグ開幕を1週間後に控え、ようやくグランパスの前線の柱が戻ってくる。
開幕に向けた最大の懸案事項に、ようやくめどが立ちそうだ。これまで4度の練習試合を欠場したケネディが、金沢戦への最終調整となったミニゲームで主力組に入った。ややセーブしながらの動きだったが、徐々に積極的にボールに絡み始め、セットプレーの練習では強烈なヘディングシュートも。高いジャンプの後も、腰を気にせず走り回り、「明日の試合に出る準備はできたよ。長かった? そうだね。去年の12月から試合をしていないからね」とにこやかに意気込んだ。
腰は一進一退の状態だった。オフは早めに豪州に帰国して精密検査を受け、治療とリハビリに専念してきた。しかし来日後は寒さもあって回復がままならず、「少しずつ良くなっている」と話しながらも慎重に別メニューで調整。2月28日にようやく練習に完全合流したばかりだった。
ただ、ストイコビッチ監督はこの日、「ケネディの状態はミステリーだ。ACL開幕戦に出られるかはわからない」と、城南戦の欠場も視野に入れていることを明かした。もちろん、1週間後のリーグ開幕戦も万全の状態では臨めない。ケネディ本人も「たしかに開幕戦は100パーセントの状態ではないだろうね。明日も45分か60分か90分か、やってみないとわからない」と暗中模索の状況だ。
Jリーグ史上初となる3年連続得点王のかかる今季。前線の大黒柱の腰が、これ以上悲鳴を上げないことを祈りながらのシーズンとなりそうだ。 (宮崎厚志)
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