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AIJ 旧社保庁OBの人脈利用か

3月3日 4時3分

AIJ投資顧問が預かった企業年金の資金のほとんどがなくなっていた問題で、旧社会保険庁のOBが、複数の企業年金に対し、AIJ投資顧問と契約するよう勧めていたことが分かりました。
このOBは、AIJ投資顧問から年間600万円の報酬を得ていたということで、証券取引等監視委員会は、契約の拡大に旧社会保険庁OBの人脈が利用されたとみて調べています。

東京の投資運用会社、AIJ投資顧問は、顧客の企業などから預かったおよそ2000億円の年金資金の、ほとんどがなくなっていることが分かり、業務停止の処分を受けました。
AIJ投資顧問と契約していた企業年金は、去年3月の時点で全国で84に上っていますが、このうち一部は、旧社会保険庁のOBの勧めを受けて契約していたことが、関係者やOB本人への取材で分かりました。
このOBは、退職後の平成16年、AIJ投資顧問側から出資を受け、役員2人を迎え入れて、年金の運用をアドバイスする会社を設立し、年金コンサルタントとして活動していたということです。
AIJ投資顧問からは年間600万円の報酬を得ていたということで、証券取引等監視委員会は、AIJ投資顧問が、旧社会保険庁OBの人脈を利用して契約の拡大につなげていたとみて、詳しいいきさつを調べています。
OBは「AIJ投資顧問だけでなく、ほかの投資運用会社も紹介していた。コンサルタントとしてよかれと思ってしたことだが、今回の件は残念だ」などと話しています。