内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長が1日の衆院予算委員会で、委員からの辞任要求に「4月になると新組織(原子力規制庁)になり、安全委自体がなくなる。当然辞めることになる」と開き直る場面があった。
自民党の梶山弘志議員が放射性物質の拡散を予測するSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測システム)の避難への活用について質問。班目氏が「このような予測手段で避難を決めている国は世界中どこもない」と活用は不適当との考えを示すと、梶山氏は「無責任だ。辞めたらどうか」と詰め寄った。
安全委は原発事故時の助言や再稼働に向けた安全評価(ストレステスト)の妥当性を確認している。野田佳彦首相は「新組織ができるまでの間も何が起こるか分からない。緊張感を持って対応してほしい」とくぎを刺した。【笈田直樹】
毎日新聞 2012年3月1日 20時17分(最終更新 3月1日 20時33分)
岩手県・宮城県に残る災害廃棄物の現状とそこで暮らす人々のいまを伝える写真展を開催中。