NHK宮城県のニュース 仙台放送局

山元町の21%「町外移転」

山元町が、去年3月の津波や地震で住宅に被害を受けた、およそ、1700世帯に個別面談して、
今後、どこに住むつもりか聞き取り調査をした結果、集団移転の対象になっている区域に住んでいた世帯の21パーセントが「町外に移転する」と回答したことがわかりました。
津波で、町の3分の1が浸水した山元町は、これから開発する住宅団地の広さや、災害復興住宅の戸数を決めるため、住宅が被害を受けた住民を対象に個別面談で調査を行い、およそ1700世帯の回答をまとめました。
その結果、集団移転の対象区域に住んでいた1126世帯のうち、21パーセントにあたる233世帯が「町外に移転する」と回答しました。
一方、全体の半分の578世帯は、町が整備する新しい市街地の住宅団地や災害復興住宅に移転すると答えました。
また、元の場所で住宅を修繕したり新築したりすると答えた世帯も5パーセント、62世帯ありました。
山元町は町が整備する住宅団地に移転した場合、150万円を補助する制度を作っていますが、JR常磐線の復旧のめどが立たないことなどから住民の流出に歯止めがかからず、この1年で人口の1割を超える、およそ1700人が町を離れています。
また2日は、新年度の当初予算案も公表され、一般会計の総額は、例年の8倍近い397億円に上りました。このうち87パーセントにあたる348億円が復旧・復興のための費用で、がれきの処理や集団移転、災害復興住宅の建設費用などが盛り込まれています。

03月02日 20時05分

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