埼玉県本庄市で07年に起きた夫婦殺害事件で強盗殺人罪などに問われた無職の岩森稔被告(66)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は2日、被告の上告を棄却した。小法廷は「金銭に困るようになって犯行に及んでおり、酌量すべき点は認められない」とした。1審の無期懲役を破棄して死刑とした2審・東京高裁判決が確定する。
2審判決によると岩森被告は07年2月、顔見知りの無職男性(当時69歳)方を訪れて男性と妻(同67歳)を殺害、現金1万円を奪った。1審・さいたま地裁は「当初から殺害まで計画していたわけではない」と無期懲役に。2審は「周到ではないにしても殺害を計画していた」とした。
弁護人は「強盗目的で訪問したわけでなく、男性への強盗殺人罪は成立しない」などと主張したが、小法廷は「強盗殺人は計画的に行われた」と退けた。【石川淳一】
毎日新聞 2012年3月2日 20時52分(最終更新 3月2日 21時09分)
岩手県・宮城県に残る災害廃棄物の現状とそこで暮らす人々のいまを伝える写真展を開催中。