福島第一原子力発電所2号機で、原子炉の温度計が故障した問題で、東京電力は原子炉につながる配管から新たな温度計を入れて、原子炉の温度を測定する計画を国に提出しました。
しかし、作業現場の放射線量が高いなど課題が多く、測定開始は最短で7月下旬になるとしています。
福島第一原発2号機では、1月下旬から原子炉の底にある温度計の1つが上昇傾向を示し、東京電力は温度計の回路が劣化し故障したと判断したうえで、別の方法で測定する計画をまとめ、1日夜、国の原子力安全・保安院に提出しました。
それによりますと、原子炉の底の付近にある炉内につながる配管から新たな温度計を入れて、原子炉の温度を測定するとしています。
しかし、測定までには、作業現場の放射線量が高いため線量を下げる対策が必要なほか、作業空間が狭く、新しい道具や技術を開発しなければならない可能性があるなど、課題が多く残されています。
東京電力は、測定開始は、すべての条件が整ったとしても最短で7月下旬になるとしています。
国や東京電力は、福島第一原発は「冷温停止状態」と説明していますが、原子炉は温度のほかにも溶け落ちた核燃料の位置など把握できていません。
東京電力の松本純一本部長代理は「線量を下げることや準備工事などすべてが非常に困難だと思っている。原子炉から出る水温などから内部の温度を解析する間接的な方法も検討する」と話しています。
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