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避難者救護の生徒たちが卒業

3月2日 18時55分

避難者救護の生徒たちが卒業
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震災当日、津波が押し寄せた宮城県石巻市で、看護専門学校の卒業式が行われ、震災直後に、みずからも避難者でありながら、小学校や病院に避難していた人の救護活動を続けた生徒たちが、看護師として新たな一歩を踏み出しました。

津波が押し寄せた石巻赤十字看護専門学校には、生徒と職員、合わせて94人がいて、近くの小学校に避難したあと、電話が通じず水も食糧もないなか、1300人の避難者の着替えを手伝ったり、お年寄りを暖めたりするなどの救護に当たりました。
このうち40人が、2日、卒業式を迎え、病院の施設を借りて行われた式に出席しました。
卒業式では、卒業生代表の長谷川聡子さんが「家族の安否確認もできないまま不安な日々を過ごし、それでも頑張れたのは、避難している方々の前では涙を見せずに救護に当たる仲間の姿でした。この体験をむだにしたくないと思っています」と、震災当日を思い出しながら決意を語りました。
中には、家族と連絡が取れるまで数日間かかり、その間、救護活動を続けた生徒もいて、「何かあったときに、周りの人たちを助けられるようになりたいと強く思いました。将来は、貧しい人や病気の人を助けるボランティア活動に携わりたい」と話していました。