東芝の子会社の照明メーカー「東芝ライテック」(神奈川県横須賀市)は1日、技術部門の課長級の女性社員(57)が、不正な発注を繰り返して還流させる手口で約7億円を着服していたとして、懲戒解雇したことを明らかにした。女性社員は「着服していない」と否定しているという。
東京国税局の税務調査で発覚した。同社は2011年3月期までの7年間で、別の社員の不正行為による約3200万円の所得隠しを含む約9億6千万円の申告漏れを指摘されたという。
同社の説明では、女性社員は照明器具の図面データの発注を担当。約10年間、取引先の印刷会社などに協力させて約10億円の水増し発注などを繰り返し、少なくとも約7億円をキックバックさせていたという。同社は背任容疑で横浜地検に告訴状を提出した。