ＮＴＴ社員 収賄容疑で逮捕

3月2日 13時42分

ＮＴＴ東日本の社員がインターネット回線を使ったテレビの市場調査業務を巡って便宜を図った見返りに東京の会社社長から現金１３０万円余りの賄賂を受け取っていた疑いが強まったとして、警視庁は２人をＮＴＴ法の贈収賄の疑いで逮捕しました。
また、２日午後、ＮＴＴ東日本の本社を捜索しています。

逮捕されたのは、ＮＴＴ東日本のコンシューマ事業推進本部の主査、伊藤慶信容疑者（３６）と東京・江東区の通信事業関連会社「アンビション」の社長、竹内俊之容疑者（４２）です。
警視庁は容疑を裏付けるため２日午後、東京・新宿区にあるＮＴＴ東日本の本社など数か所を捜索しています。
警視庁の調べによりますと、伊藤主査はＮＴＴ東日本がインターネットの光回線を使って映像を配信する「フレッツ・テレビ」の市場調査業務の委託に便宜を図った見返りにことし１月下旬ごろ竹内社長から、２回にわたって合わせて現金１３０万円余りの賄賂を受け取ったとしてＮＴＴ法の収賄の疑いが持たれています。
これまでの調べによりますと、伊藤主査はフレッツ・テレビの加入者を増やすためのアンケート調査を計画していて、竹内社長に対し調査の予定を伝えたり、竹内社長のような小規模な会社でも受注しやすいよう発注条件を設定したりしていたということです。
ＮＴＴの社員は法律で公務員と見なされて収賄罪が適用されます。
警視庁は捜索で押収した資料を分析するなどして詳しい経緯を調べることにしています。
ＮＴＴ東日本は「社員が逮捕されたことは誠に遺憾です。
警察の捜査には全面的に協力していきます」というコメントを出しました。