講義詳細
5月23日放送
第8回 「能力主義に正義はない?」
- Lecture15 勝者に課せられるもの
- 富の分配について考える。ジョン・ロールズは、努力に報いる分配システムである能力主義は、不公平であると主張する。なぜなら、生まれながらに才能があっても、努力の成果として才能を獲得したわけではないからだ。それは生まれてきた順番のような恣意的な要素によるところが大きいため、自分の功績だと主張できないと言うのだ。では富の平等な分配とはいかなる方法なのか。ロールズは「格差原理」を提唱する。「格差原理」とは、最も恵まれない人々の利益になるような社会的・経済的不平等だけが認められるという原理である。教授は、学生に第一子であるかどうか手を挙げさせて、ロールズの論点を立証していく。
- Lecture16 私の報酬を決めるのは・・・
- 人生における所得、富、そして機会がどのように分配されるべきかについて、これまでの授業で登場した三つの理論、リバタリアニズム、能力主義、ジョン・ロールズの格差原理をまとめる。そして教授は、現代社会における、給与の違いの公正さの議論を始める。たとえば、元最高裁判事のサンドラ・デイ・オコーナーの給料(20万ドル)とテレビ番組の出演者・ジュディ判事の給料(2,500万ドル)を比較し、これは公平かと問うていく。成功するために一生懸命、長時間努力した個人の努力はどのように評価されるべきだろうか?