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憂楽帳:情報の価値

 米グーグルが発表した「サービス利用者の個人データをひとまとめにして管理する」との計画が波紋を広げている。同社は「個人に、より最適な検索結果や広告を表示できる」などと目的を説明する。グーグルの狙いがどこにあるのか詳細は不明だが、例えば以下のようなこともできるようになる。

 インターネットでブランドを検索した▽友人に送った電子メールでバッグを話題にした▽銀座によく行くことがスマートフォンの位置情報から分かる--という人が「銀座」に店舗があるAという「ブランド」の「バッグ」の広告を受け取れば、購買意欲が刺激されるだろう。広告効果は、無差別に送られるものより圧倒的に高いはずだ。単独で見ればささいな情報も、組み合わせれば「価値」は飛躍的に高まる。

 自分の情報を意図しないことで使われるのが嫌なら、自衛策を講じることが必要だ。漫然とインターネットの「無料」サービスを使っていると、「対価」として個人情報を支払わされ、いつの間にか私生活が丸裸にされてしまうかもしれない。【瀬上順敬】

毎日新聞 2012年3月2日 13時22分

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