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2011-07-24 中国 高速鉄道事故 ATC(自動列車制御装置)だけ、中国製!? このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

23日から24日の夜中にかけて、中国の高速鉄道脱線事故が起きた

というニュースが入ってきた。

それも最近開通したばかりの、北京上海間ではなく、杭州から福建

省の福州南行きの列車だというもの。


列車の速度だけでなく、開通までの着工期間も短く、いかにもプライドと

国威発揚を優先してきたというスピード重視。

中国鉄道省の元幹部も、「安全よりも速度といった 『 世界一 』 を優先さ

せた設定であったことを語っていた。


犠牲者は43人といわれているが、今後も増えていくだろう。

時速は200kmで走行していたという中、乗客はシートベルトなんてして

いなかったと思われる。

今回の事故で、最前車両から4両が20m下に落ちてしまったのだ。

うち1両は高架から宙刷り状態。

その衝撃の大きさはハンパではないはず。


さて今回の事故でぶつかってきたのは、日本の川崎重工業が技術供与

した車両で、「和諧号」 と総称されていたらしい。

そしてその前にいた車両が、カナダボンバルディア製。

これだけの事実なら別に何でもないのだが、何と事故を未然に防ぐ装置

ATCは中国独自で開発されたというもの。

これが決定的な致命傷だったといわれても仕方がない。


中国鉄道当局は、今回の事故原因が “ 落雷 ” によるものだった...

という見解を示しているが、これについても早速疑問視されている。

おそらく当時の天候から、咄嗟の思いつきで答えたのだろう。

そもそも各国から別々の規格を持った車両を走らせ、その中からイイトコ

だけを寄せ集めてきたわけだから、本来はコレといった原因なんて正確

にはわからないのが普通だろう。

実際中国は日本から車両と電機系統技術を導入したが、運行管理とか

信号システムは欧州勢と組んで構築してきたらしい。


問題は、何を根拠に “ 落雷 ” だと判断したのかということ。

前方にいたカナダ製の車両は止まっていたというのに、事故を起こして

しまった車両がそのまま突っ込んできたというのは、自動列車制御装置

自体が落雷でも作動しなかったということだろう。

つまり故障したというより、機器自体に問題があったのではないか?

それ以前に、事故車両を回収しないで、まだ調査に入っていない段階か

ら事故の理由を話されても誰も納得しないというもの。

中国は完成品だけでなく、その後の対応にも問題があるようだ。


さて中国新幹線は、日本のCRH2型の技術を利用した高速鉄道

一足早く開通した台湾新幹線はJR東海が供与したが、政治的な背景も

手伝って、中国はJR東日本から技術導入した。

しかしこの頃から中国側のスピード重視が顕著になっていったという。

2008年の試乗会には時速350Kmを記録。

しかし日本側からは、

設計された以上の速度を出されては、安全について保証できない! ”

という指摘をしていたにもかかわらず、それを半ば無視。

それが今回の故障や事故につながっていったというわけだ。


とにかく中国におけるソフト面の弱さが露呈した格好といえよう。

かなり以前にも投稿したが、中国は国内の脆弱な基盤に対して、何もか

も急ぎ過ぎている感が否めないのだ。

つまり典型的な 【 中間省略国 】 であるということ。

具体的な事例を挙げれば、

固定電話より、携帯電話が先に普及していった。

・賃貸住宅より、分譲住宅が先に普及していった。

・VHSより、DVDが先に普及していった。

つまり一歩一歩前進していった日本とは異なっているのだ。

だから自国のブランド技術なんて到底確立出来ないし、育たない。


アニメにおいてはパクリではなく、まさに完全なるコピーである。

中国がまず改革しなければいけない点は、政治でも経済でも文化でも

なく、道徳的な発想だといえるだろう。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

へのゆきへのゆき 2011/07/25 10:21 凄いですね、落下した車両を何の調査もなしにぶっ壊して埋めてしまったとは、まったく開いた口がふさがりません。どうせ担当課長か誰かが勝手にやったことだと、その人をクビにしておしまいにするんでしょうが、、、

hillserhillser 2011/07/25 21:13 メディア対策としてスピード処理した可能性もあります。
しばらくすると、同国に駐在している外国の報道人が押し寄せてくることを恐れたんでしょう。
現場を詳細に撮られてしまったら、世界中に公開されますから。