【ビラモウラ(ポルトガル)原田公樹】サッカー女子国際大会のアルガルベカップに出場している、なでしこジャパンは2日、1次リーグ第2戦(日本時間同日午後9時10分キックオフ)でデンマークと対戦。2−1で逆転勝ちした初戦のノルウェー戦とは中1日のため先発をがらりと変えてFW京川舞(18)=INAC神戸=らが先発する見込み。北欧の古豪との決戦を控えた1日、先発組は戦術練習を行った。
8分間のなでしこデビュー戦では、佐々木監督から「ダメ出し」され、悔しさをにじませた京川が、デンマーク戦で初先発のチャンスを得た。前日の練習では右MFとして、走り回って積極的にシュートを放った。
ノルウェー戦で後半37分からFWとしてプレー。ゴール前へ切り込むところまではよかったが、シュートは打たず、ボールを下げるなど消極的だった。試合後、宿舎に戻ったら家族や友達からメールが届いていて…。もっと思いっきりプレーができたらよかったのに、と書いてありました。緊張してたのかも…」と振り返った。
佐々木監督は試合後、「もっと自分の力を出して、次の試合につなげてもらいたかった。ミスしても、どんどんシュートを打って狙え、と言ったが…。みんなと合わせてしまったようだ」と厳しかった。
だが、一夜明けた1日には「運動量があるのでサイドハーフでテストしたい」と、デンマーク戦で先発起用する意向を示した。京川の持ち味は高速ドリブルとディフェンスラインの裏へ抜ける動き。長身でフィジカルが強いデンマーク相手には、大きな武器になるはずだ。
今大会では、ロンドン五輪に向けて、さらなるレベルアップと新戦力の発掘が大きな目的となる。初戦のノルウェー戦で先発した主力組の出来がよくなく、佐々木監督は「まだ冬だな。まだ春が来ていない」と厳しい評価。デンマーク戦は控え組を中心に、今回代表復帰した有吉や伊藤、菅沢らも先発する見込み。デンマークにすんなり勝って、なでしこに春を呼び込むつもりだ。
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