代表の経験を生かし、選手として一層の飛躍を目指すグランパスのMF藤本=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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日本代表としてW杯アジア3次予選を戦った名古屋グランパスのMF藤本淳吾(27)が1日、チームに再合流した。藤本は6月から始まるアジア最終予選に向けてさらなる成長を約束。“グランパスモード”に頭を切り替え、「シーズン10点」を目標に暴れ回る。
喜びも挫折も味わった。日の丸を背負って出場した2試合が、サッカー選手としての向上心に火を付けた。藤本は「アイスランド戦(24日)ではチャンスをつかむことができたけど、ウズベキスタン戦(29日)では結果を出せなかった。それが悔しい」。アイスランド戦で代表初ゴールを決めた喜びより、肝心のW杯予選で力を出せなかった無念を強調した。
ウズベキスタン戦ではゴール前へピンポイントパスを通すなど要所で印象に残るプレーをしたが、後半半ばで交代を告げられた。藤本は「サイドで数的優位を作って攻めることはできたけど、細かい部分はまだまだ。代表では一つ一つのプレーを大事にしていかないと」と語る。日本代表としてさらにレベルアップが必要だと知った。
1日は半月ぶりにグランパスへ合流。主力としてJ制覇に貢献することへスイッチを切り替えた。「得点にはこだわっていきます。10点いけばいいですね。JリーグとACLでタフな日程になるけど、それも成長につながるいい機会」。昨季の9得点から少しでも上積みし、成長の証しとする。
「最終予選のことはもちろん意識します」と藤本。アジアの難敵を倒した先にはW杯が待っている。サッカー選手として最大の夢を実現するため、藤本は今、グランパスでの一試合一試合に全力投球する。 (木村尚公)
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