NHK山形県のニュース 山形放送局

避難者の7割 「戻れない」

原発事故で福島県から山形県に自主的に避難してきた人たちの70%以上が事故から1年になるにも関わらず「地元に戻れない」と考えていることがNHKのアンケート調査で明らかになり、除染の遅れで放射線への不安がぬぐい切れない現状が浮き彫りになりました。NHKは、原発事故をうけて福島市や郡山市など避難区域以外から山形県に自主的に避難しているおよそ1万人のうち100人に先月1日から22日にかけて、アンケート形式で調査しました。
この中で今後どうするかたずねたところ、「山形に残る」と答えた人は72人、「迷っている」は20人、そして「新年度をきっかけに地元に戻る」と答えた人は8人でした。
理由についてたずねたところ、山形に残るとした人のおよそ85%(61人)が「放射線への不安」をあげ、「山形に定住する」と答えた人も3人と、除染の遅れで放射線への不安がぬぐい切れない現状が浮き彫りになりました。
自主的に避難している人たちをめぐってはほとんどが、子どもと母親で、夫が仕事の都合で福島にいるいわゆる「二重生活」を送っています。
今回のアンケート調査では、避難生活について、「反対されたり、もどってほしいといわれたりしている」と答えた人が36人と、40%近くを占め、家族の中で意見が割れている現状も明らかになりました。
これについて被災者の支援に詳しいNPO法人「ディー・コレクティブ」の千川原公彦代表理事は、「今回のように何か月もたって、いつ帰れるかわからないというのは異常事態だ。離れ離れの家族全員が人間らしい生活に戻れるよう支援する必要がある」と、国や自治体側のよりきめ細かい対応を求めています。

03月01日 12時08分

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