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6人が犠牲の高校 卒業式が開かれる

3月1日 23時37分

津波で生徒と職員合わせて6人が犠牲になり、校舎も使えなくなった宮城県石巻市の市立女子商業高校の卒業式が、別の高校の体育館を借りて行われました。

石巻市の沿岸部にあった市立女子商業高校では、津波が校舎の2階まで押し寄せました。
そして、自宅などにいた生徒5人と職員1人が亡くなりました。
去年の5月から3つの学校に分かれて授業を再開し、ことしに入ってようやく高台にある別の高校の敷地に仮設の校舎を設けて、全学年が集まって授業ができるようになりました。
1日に行われた卒業式は、仮設の校舎が建つ高校の体育館を借りて開かれ、111人の卒業生に狩野宏史校長が、「震災で多くの仲間を失い生活も大きく変わりましたが、前向きに取り組んだ生徒たちは学校の誇りです」とことばを贈りました。
卒業生代表の山本優莉さんは、「震災は私たちから大きなものを奪っていきましたが、今、できることをやろうと精一杯頑張りました。これから石巻の復興のために努力したい」と決意を話しました。
式のあと、仮設の教室で卒業生一人一人に卒業証書が手渡されました。
宮城県内の専門学校に進学する生徒は、「地震で校舎もなくなってしまったけれど、みんなで力を合わせて復興のために頑張りたい」とと話していました。