津波で校舎が浸水し、別の高校に間借りして授業を続けてきた宮城県石巻市の宮城水産高校では、来月1日の卒業式を前に、3年生が式だけでも思い出のある校舎で行いたいと、被災した体育館で式の準備を行いました。
高校は、海岸から1キロほどにあり、津波で校舎の1階部分が水につかったため、この1年間、内陸部にある別の高校に間借りして授業を行ってきました。
来月1日、震災後初めての卒業式を迎えますが、卒業する3年生やその保護者が、「式だけでも2年間過ごした思い出の場所で行いたい」と希望し、元の敷地にある体育館で卒業式を行うことになりました。
体育館では、3年生およそ100人がパイプいすを並べたり、周囲に紅白の幕を張ったりして卒業式の準備を進めながら、卒業証書の受け渡しの練習もしました。
3年生の1人は、「2年間、部活や勉強した場所で卒業式を迎えたいと思っていたのでうれしいです。あすの卒業式が待ち遠しいです」と話していました。
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