震災で大きな被害を受けた三陸海岸の観光地としての魅力を高めて復興を支援しようと、環境省は、青森・岩手・宮城の沿岸部にある自然公園を、新たな国立公園として再編し、災害時の避難にも活用できる南北350キロにわたる自然歩道などを整備することになりました。
これは、1日開かれた環境省の専門家会合で決まったものです。再編するのは、岩手県と宮城県にまたがる「陸中海岸国立公園」をはじめ、青森・岩手・宮城の沿岸部にある県立公園などです。
震災で被害を受けた三陸海岸の魅力を高めて地域の復興を支援するのが目的で、被災した干潟や藻場などを回復させる取り組みを進め、観光地としての再生を目指します。そのうえで、新たな国立公園の区域内や周辺の福島県相馬市から青森県八戸市までの海岸沿いに、南北およそ350キロに及ぶ自然歩道を整備し、災害時の避難にも活用できるよう高台につながるルートも設けるということです。また、公園内には緊急避難場所としても使える展望スペースとしての丘を整備し、造成には被災地のがれきをリサイクル資材として活用します。
環境省は、自治体の意向を確認しながら再編に向けた調整を進め、早ければことし秋にも新たな国立公園の指定を目指したいとしています。
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