中国政府は、北朝鮮との間で先週、食糧支援について協議したことを明らかにしたうえで「関係国がさまざまな形で北朝鮮を支援することを歓迎する」と述べ、アメリカに対し、北朝鮮が非核化への見返りとして食糧支援を求めていることに柔軟に対応するよう促すねらいもあるとみられます。
中国外務省の洪磊報道官は、27日の定例会見で、中国と北朝鮮の外交部門の責任者が先週接触し、中国から北朝鮮に対する食糧支援について話し合ったことを明らかにしたうえで「関係国や国際社会がさまざまな形式で北朝鮮を支援することを歓迎する」と述べました。中国政府が、北朝鮮への食糧支援を巡り、具体的に言及するのは異例のことです。
これについて、一部の韓国メディアは、中国外務省でアジア政策を担当する傅瑩次官が5日間にわたって北朝鮮を訪問したと伝えています。
先週、北京で行われた米朝協議では、北朝鮮側が穀物を含めた食糧支援をアメリカから受ければ、ウラン濃縮活動を停止する用意があると表明したことが明らかになっています。
中国政府が、今回、北朝鮮への食糧支援について踏み込んだ姿勢を打ち出したのは、6か国協議の議長国として、3年以上開かれていない協議の再開に向けて事態を打開するため、アメリカに北朝鮮が求める内容の支援に柔軟に対応するよう促すねらいもあるとみられます。
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