NHK福岡県のニュース 福岡放送局
飯塚事件で地裁が資料取寄せ
20年前、福岡県で小学生2人が殺害されたいわゆる飯塚事件で、死刑を執行された男の家族が再審=裁判のやり直しを求めているのに対し、福岡地方裁判所が、有罪の根拠となったDNA鑑定を検証するため、警察が保管している資料を初めて取り寄せたことがわかりました。
平成4年に福岡県飯塚市で小学1年生の女の子2人が行方不明になり、その後、遺体で見つかった飯塚事件では、久間三千年元死刑囚が殺人などの罪に問われました。久間元死刑囚は無罪を主張しましたが、現場に残された血液とDNAの型が一致したなどとして死刑が確定し、平成20年に執行されました。
久間元死刑囚の家族は、「当時の鑑定はDNAの型を肉眼で比較する精度の低い方法だったため、誤った結果が出た」と主張して再審=裁判のやり直しを求めています。これについて福岡地方裁判所が当時の鑑定を検証するため2月中旬、DNAの型を撮影した写真のネガを科学警察研究所から取り寄せたことが関係者の話でわかりました。飯塚事件の再審請求を巡り、裁判所が資料を取り寄せたのは初めてです。
当時の鑑定方法は、鑑定の結果が間違っていたとして再審で無罪が確定した足利事件と同じ方法で行われていて、弁護団は、「裁判所がみずから検証に乗り出したことは大きな一歩だ」と評価しています。
再審請求の事件を巡っては、静岡県の袴田事件で、裁判所が検察に証拠の開示を求めるなど証拠をあらためて見直そうという裁判所の積極的な姿勢が目立っています。
03月01日 12時04分
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