原子炉千基分以上の発電が可能!超大規模海洋発電装置「NEPTUNE(海神)」を発明
2012年2月23日
神戸大学大学院海事科学研究科
超大規模海洋発電(原子炉千基分以上の発電可)装置の発明
―海洋に巨大水力ダムを造るー
☆☆エネルギー資源輸入国からエネルギー輸出大国へ☆☆
現在、クリーンで再生可能な電気生成装置の開発が求められています。
極最近、何か月にも及ぶ熟考により神戸大学大学院海事科学研究科西岡俊久大学院教授は、海洋の持つ各種エネルギーから、超大規模海洋発電装置を新発明しました。※ここでは発電規模が大きいため、発電量は原子炉何基分の発電量かで表します。すなわち、原子力発電は一般に一基で百万KW【1G(ギガ:10の9乗)W(ワット)】の発電量が得られます。この新発明装置は《NATURAL ELECTRIC POWER TRANSFORMATION UNIT from NATURAL ENERGIES》からNEPTUNE【和名:海神】と名付けられました。
新発明装置【海神】は、主として上部大規模浮体構造物と下部潜水発電部から構成されます。上部浮体構造物では、海流の運動エネルギーを利用し、原子炉200基分(200GW)を発電できます。上部浮体構造物で取り込まれた大量の海水は発電機を回した後、後部からスペクトラ配管を通じて、下部潜水発電部に落とされます。因みに、スベクトラ管は鉄より約十倍の強度があるが、柔軟性も備えている。このため、金属のように金属疲労が生じません。これは、海流があるところに敷設する管としては、極めて重要なポイントです。金属管では流体による振動による疲労ですぐ切れ耐久性が殆どありません。スペクトラ繊維は、強度と柔軟性から、防弾チョッキ等に使われているものです。
下部潜水発電部では上部―下部の落差H=1000mの場合で一テラワット【1T(テラ:10の12乗)W】すなわち、上部、下部でそれぞれ、原子炉200基、1000基分の発電量を得ることができます。海底ケーブル等により陸上に送電できる仕組みになります。
下部潜水発電部はそれより上にある海水の位置エネルギーを利用します。この点が世界で初めての極めて革新的なアイデアです。すなわち、海洋に巨大な水力発電ダムを構築することになります。この視点で見ると、海洋は巨大なダム湖で水量は膨大にあるということになり、下部潜水部は発電所を丸ごと耐圧容器に入れたものと考えることもできます。
NEPTUNEはローマ神話で海神の意味があり、海から原子炉千基分以上の電気量を生み出し、送ってくるものにふさわしい名です。この装置の発明者である西岡教授は水力ダムの発電量評価式を用いて上記の発電量を何度も確認し、新産業創造研究機構 (NIRO)の支援を受け国内及び国際特許に申請済みです。ー般に水力ダムの発電量は次式で評価されています。
P=9.8хQхH(kW)
ここに9.8は重力加速度、Qは落水量(m3※立法メートル/s)、Hは落差(m)
なお上部浮体構造物には、4台の巨大クレーンが設置してあり、下部潜水部は所望発電量に応じて、下部潜水部を任意の深さまで沈下させることができます。これにより、陸上のいかなる大型ダムでも海洋で再現できます。特許出願は、黒部ダム(約原子炉3分の1基分発電量程度)仕様で出しました。太平洋の平均水深は4千メートルであり、下部潜水発電量を4テラワットにすることも可能です。ちなみに上記一テラW発電 (原子炉千基分発電)は落差1000mで評価しています。
海神発電はCO2、煤塵及び放射能を一切出さないクリーンな再生可能エネルギーです。従って地球温暖化を経済活動を保持しながら軽減できます。
原子炉一基の製造費用は3000億円から5000億円であり、千基分の費用は300兆円から500兆円になります。従って、これが海神の金額的価値です。一方、海神の建造費は原子炉一基の三分の一から五分の一程度と見積もられています。海洋は広大なため、現在頻発しているエネルギー資源に起因する国際紛争を軽減できます。
日本は四方を海洋に囲まれており、47都道府県殆ど全てに海神の設置が可能であり、我が国の必要電力以上のものが得られます。中国、ロシア、韓国、北朝鮮、台湾等へ電気を輸出できます。すなわち、エネルギー輸出大国となることができます。また、今回の津波被害を受けた福島県、岩手県沖遠方に海神を多めに設置して、復興に役立てることができます。海神には多くの素材や部品が用いられるので、我が国の経済活動を活性化でき大きな国益となります。一方、世界には437基の原子力発電所があるとされていますが、多くの国が海洋に多少なりとも面しており、電力的にはこれらを海神の発電で置き換えることが可能と思われます。従って、核燃料の国連による管理を行い、研究用を除いて基本的に輸出入禁止と出来ます。また、一部の独裁国家が、電力のためと称して行っている核燃料濃縮作業を全面的に禁止すれば、地球上から核兵器開発を排除できます。海神発明者の西岡教授は『まだ、海神の実用化にはいろいろ課題もあり、関連企業を集めたコンソーシアムの設立を急ぎたい』と話しています。
この装置は、海洋の持つ各種のエネルギーのみを使うため、二酸化炭素を出さず、地球温暖化問題を軽減し、放射性物質を一切使わないため、放射能問題も生じません。
我が国は、四方を海洋に囲まれているため、この発電装置で、エネルギー関連諸問題の解決が可能となります。また、多くの国が海洋に面しているため、本装置を輸出し、我が国の景気浮揚に役立つものと思われます。