高島市沖の琵琶湖底から水とガスとみられる物質が噴き出しているのが、県琵琶湖環境科学研究センターの湖底調査で多数見つかり、県は地震の専門家ら外部有識者を交えた検討の場を設け、原因を調べる。正木仙治郎琵琶湖環境部長が梅村議員の質問に明らかにした。
センターの熊谷道夫・環境情報統括員(地球物理学)らが1月5〜8日に高島沖の水深90〜100メートルの全長12・5キロの範囲で調査。1キロ当たり平均で湖底の25カ所以上で噴き出しを確認した。詳しい成分は分かっていない。
噴き出しは2008年12月に1キロ当たり1〜2カ所程度だったが、10年12月には10カ所以上になり、増えている。湖底近くの濁りも顕著になった。熊谷統括員は「地震の発生と結びつくのかどうかは分からないが、情報として取得しておく必要がある」と説明している。
梅村氏は「災害と無関係なら良いが、関係があれば取り返しがつかない」と訴えた。正木琵琶湖環境部長が「しっかりと調査する必要がある」と答弁。「センターや防災危機管理局職員、地震など外部有識者に入ってもらい、まず検討から始める」と述べた。 (梅田歳晴)
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