中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

死亡女性の勤務先と金銭トラブル 

2012年2月27日 17時51分

写真

 行方不明だった愛知県東海市の会社員相川比奈江さん(48)の遺体が岐阜県御嵩町で見つかった事件で、逮捕された市川孝之容疑者(45)の関係する岐阜県各務原市の会社が、相川さんの勤務先との間で金銭トラブルとなり、訴訟を起こされていたことが、関係者への取材で分かった。両社の交渉窓口を相川さんと市川容疑者が担当していた。愛知、岐阜両県警の合同捜査本部は、こうしたトラブルが連れ去りの原因となった可能性があるとみて調べる。

 相川さんは東海市のリサイクル会社、富田日中貿易の営業課長だった。市川容疑者は、親族が経営する金属製造会社の大株主で、自身もかつて勤務。この会社は富田日中貿易と取引があった。

 訴状などによると、昨年3月、富田日中貿易が金属会社から金属くずを買い取る契約を締結。その際、銅の平均含有率を60%とすることで合意した。富田日中貿易が銅粉200トンを4千万円で購入することとなり、前払い金として2千万円を支払った。

 だが富田日中貿易は、金属会社の所有する銅粉を鑑定したところ、銅の含有率が16%にすぎないと主張し、前払い金の返還などを要求。一方、金属会社は「いいがかりにすぎない」として、返還に応じなかった。

 このため富田日中貿易が昨年10月13日、前払い金の返還などを求め、名古屋地裁半田支部に提訴。相川さんは11月7日に行方不明となった。

 富田日中貿易によると、相川さんは金属会社の営業も担当しており、金属会社から直接、名指しで電話を受けることがあった。金属会社の担当者は市川容疑者で富田日中貿易を数回、訪れたという。

 金属会社によると、市川容疑者は金型職人で、各務原市のプラスチック金型製造会社「プロスワン」を設立して独立し、社長を務めている。

 プロスワンは、被告となっている金属会社の同族会社で、いずれも市川容疑者の親族とみられる人物らが取締役として名を連ねている。市川容疑者とともに逮捕された小川卓美容疑者(53)が社長を務める東輪化学工業とも、取引があった可能性がある。

(中日新聞)

 

この記事を印刷する

PR情報



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ