どういう事故報告書なら、ご遺族にご納得いただけるのか…
この事故の報告書が発表されたそうです。 女子児童死亡、心肺蘇生法行わなかった学校
読売新聞 2月27日(月)10時24分配信 さいたま市立小学校の女子児童(当時11歳)が駅伝の校内記録会中に倒れ、死亡した事故で、医師や救急職員らによる検証委員会(委員長=峯真人・市4医師会連絡協議会議長)は26日、学校側の呼吸や脈拍の確認が不十分で「心肺蘇生実施の機会を逃したのは極めて残念」とする報告書を発表した。 ただ、心肺蘇生法が行われなかったことと死亡との因果関係については「死因を特定できず、わからない」とした。市教育委員会は不適切な対応を認めて謝罪した。 市役所で開かれた記者会見には、死亡した6年女子児童の父(45)と母(41)も同席した。 女子児童は昨年9月29日、校庭内で1キロを走り終えた直後に倒れ、同30日に病院で死亡した。学校側は、呼吸も脈拍もあると判断し、自動体外式除細動器(AED)を含む心肺蘇生法を行わなかった。 検証委は、救急隊の到着時に女子児童が既に心肺停止状態だったことを重視。心肺停止時に起きる「あえぎ呼吸」を教職員が正常の呼吸と誤認した可能性があるとした。 現場にいた9人の教職員らの間で「けいれんがあった」などの情報が共有されず、呼吸や脈拍を継続的に観察しなかったことを問題点として挙げた。 CT検査や血液検査などの結果、心肺停止は心臓が原因と推定したが、死因は特定できなかったという。今後、各学校の危機管理対応マニュアルを見直し、実践的な訓練を行うことや、全教職員が蘇生法の技能向上に努めることなどを市教委に提言している。 報告書は21日に市教委に提出されており、桐淵博教育長は、学校側の不適切な対応を遺族に謝罪したうえで、教職員の心肺蘇生法の研修回数を増やすなど5項目の再発防止策を示した。 女子児童の父は「検証は詳細な事故分析が行われておらず、決して満足いくものではない。教育委員会には十分に事故分析し、再発防止を要望する」と話した。 検証委は昨年10月、学校側の対応の是非を調査するために設置され、会合は計4回開かれた。 ◇ 駅伝死亡事故の経緯 (検証委員会報告書による) <9月29日> 15時59分 校庭で、1000メートルの駅伝の記録会がスタート 16時4分 女子児童がゴール直後に倒れる。教職員らがけいれんと呼吸を確認。担架に乗せて保健室へ 8分 保健室に到着。呼び掛けに反応しないため救急要請。養護教諭が呼吸を確認。脈拍もあるとの判断からAEDを使用せず 15分 救急隊が到着。女児は心肺停止状態で心肺蘇生法を開始 28分 救急車が現場を出発 37分 病院到着。人工心肺装置で心肺再開したが、ショック状態が続く <30日> 21時48分 心拍の循環維持が困難となり、死亡 「呼吸と脈拍の確認に問題も」 長距離走練習中の小6女児死亡事故、さいたま市検証委が報告 産経新聞 2月27日(月)10時36分配信 さいたま市北区の市立小学校で昨年9月、6年生の女児=当時(11)=が長距離走の練習中に倒れ死亡した事故で、市教育委員会が設置した検証委員会が26日、検証結果を発表した。 検証委は医師や救急救命士らで組織。昨年10月から計4回にわたって事故の検証や再発防止策を討議した。事故をめぐっては、女児が倒れた直後、「呼吸がある」として教諭らが校内に設置されている自動体外式除細動器(AED)を使用しなかったことが問題視されている。 検証委は、学校側の対応について「正常な呼吸の有無の確認と脈拍の確認に問題があった可能性が推測される」としながらも、「人は死亡する前に通常とは異なるあえぐような呼吸をすることがあり、医療従事者でない教職員が正常な呼吸の有無を短時間で判断することは難しい」と指摘。その上で、全教職員がAEDの使用など心肺蘇(そ)生(せい)法の技術向上に努めるべきだとしたほか、救急隊が到着するまで患者側に指示を出す消防局の通信司令員に対しても、異常な呼吸の聞き出し方に習熟する必要があると提言した。 市教委は検証委の報告を受け、水泳中や長距離走後など、事故の状況別に対応した危機管理マニュアルを作成するほか、学校の安全や健康対策について年数回検証を行う検討会議を設置する方針。桐淵博教育長は「お子さんを元気に帰宅させられなかったことをおわびしたい。検証委の指摘を真(しん)摯(し)に受け止めたい」と陳謝した。 死亡した桐田明日香さんの父親、康需(やすひと)さん(45)は報告結果を公表する記者会見に同席し、「どのような呼吸だったか詳細な報告もなく、学校側の資料に基づいた検証がほとんど。報告結果には満足いかない」と話した。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120227-00000510-san-l11 さいたま・駅伝練習中の小6女児死亡:学校側に蘇生期待、困難 AED不使用、評価回避−−検証委 /埼玉
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120227-00000084-mailo-l11毎日新聞 2月27日(月)11時17分配信 さいたま市北区の市立日進小学校で昨年9月、駅伝の練習中に女児が倒れ、死亡した事故の対応の検証委員会(委員長・峯真人市4医師会連絡協議会議長)が報告書をまとめ26日、記者会見を開き公表した。当時の学校側の対応を「教諭は医療従事者ではなく、異常を短時間で判断し、心肺蘇生を期待するのは難しい」と結論づけた。学校側の対応と死亡との因果関係は明らかにならなかった。 死亡したのは、同小6年の桐田明日香さん(当時11歳)。報告書によると、桐田さんは9月29日にグラウンドで1000メートルを走り終えた後に倒れ、翌30日夜に死亡した。死因は不明。教諭による「脈あり、呼吸あり」との判断から学校の自動体外式除細動器(AED)は使用せず救急隊の到着時には既に心肺停止状態だったとしている。学校がAEDなどの蘇生措置を行わなかった点について、峯委員長は会見で「死亡との因果関係はわからない」と説明した。 報告書は呼吸と脈を「正常」とした学校の判断を「問題があった可能性が推察される」と指摘した。AEDは、心拍を自動的に解析し、危険状態を検知した場合には心臓に電気ショックを与えて心拍を再開させる機能を持つが、報告書では学校がAEDを使わなかったことへの評価を避けた。その理由を問われた峯委員長は「どんな形で『呼吸あり』と判断したのか聞いてもわからなかった。そう判断すれば次の(AEDを使うかなど)段階がストップする。判断への疑問が無かったわけではない」と釈明した。【林奈緒美】 ◇両親「検証不十分」 会見には桐田さんの両親が明日香さんの遺影を持って同席した。父の康需さん(45)は「学校側の資料に基づいており、十分に検証されているとは思えない」と訴えた。母の寿子さん(41)も「何ができなかったかと振り返り再発防止につながってほしかった」と述べた。会見に先立ち桐淵博・市教育長と日進小の下條清校長は両親に謝罪した。市教育委員会は各校の危機管理マニュアル見直しなどの再発防止策を講じると発表した。 2月27日朝刊 検証は詳細な事故分析が行われておらず、決して満足いくものではない。教育委員会には十分に事故分析し、再発防止を要望するどのような呼吸だったか詳細な報告もなく、学校側の資料に基づいた検証がほとんど。報告結果には満足いかないというご遺族(父親)のコメントですが、どういう報告書なら、ご遺族にご納得いただけるのですかね… 少なくとも、非才な私には思いつきません。 そういえば、医療版事故調の議論も再開されたようですが、そちらもどうなることやら…
|