広島写真展 報道されない命
~福島原発警戒区域の動物達~
2011年 12/12(月)~18(日)
わたしは17(土)、18(日)のみ参加。
警戒区域内で、動物の保護活動をされている星さんが、撮りためてきた写真で
「原発警戒区域内で、動物がどのような扱いを受けたのか広めてほしい」と呼びかけていました。
広島在住のふみえちゃんが、賛同し、広島での写真展をたちあげてくれました。
ふみえちゃんの徹底したプレスリリースと、動物のために集まったみんなの告知活動で、新聞社4社くらいが取材にきたとのこと。2社に掲載。1社は電子版新聞に掲載。TSS(テレビ新広島)でお昼時間と夕方に放送されました。
土曜日は145人の来場。日曜日はカウントできなかったけど、土曜日よりずっと来場が多かった。
メディアに取り上げられたことや、チーム関西に借りたウサギの効果、なにより、大学生の男の子たちや12年間猫の保護活動を続けている方など、ほぼ初対面で集まったみんなの「このまま見過ごせない」という強いきもちが、多くの人に知ってもらうことにつながったと思います。ほんとうに、なんであんなひどい目に合わされないといけないのか。「未曾有の大災害だった」なんて、何ヶ月も放置して、90%以上の動物を餓死させた言い訳になんてならない。
会場の手配、写真のラミネート、チラシ作成、すべてふみえちゃんがやってくれました。「来場された一人ひとりに、できるだけ動物たちのことを伝えていこう。まだ生きている動物がいること、私たちにできることがあるということを伝えよう」というふみえちゃんの案で、みんなでできるかぎり、来られた人に伝えていきました。
わたしは、鶏が、その多くが餓死し、生き残ったものは、二酸化炭素による窒息死をさせられ、全滅させられたこと、ほぼ一生を繋がれたままで終える乳牛が、繋がれたまま餓死したこと。乳がたくさん出るように改良された乳牛は1日に150リットルもの水を飲みたがること、どんなにのどが渇いただろうかということ、鏡を見て自分だと判断できるほどかしこい豚が、おりかさなるように豚舎の中でその多くが餓死したこと、生き残った家畜は農家の同意を得て殺処分されること、警戒区域内で、牛の殺処分に同意せず餌をやり、飼い続けている人がいること、まだ生きている牛がいること、しゃべりは上手じゃないし、好きじゃないけど、写真をみていると本当にむごくて、何の異議も言えず死んで行った動物を思うと、がまんできない。最後のほうは声がかれてきた。みんなもそうだったと思う。
土曜日に本通商店街でウサギやみんなとチラシ配りをしました。チラシを受け取ってくれ、写真展へ行った20歳前後の男の子2人が、また戻ってきて「何かしたい、このこと知らせんといけん!」って一緒にチラシ配りをしてくれました。口詰まりながら「すぐそこでやっとるけん、見に行って下さい」って一人ひとりに呼びかけていました。
星さんの撮影された写真で、何度見ても平静な気持ちで見ることができない一枚。
金網の中の犬は、おそらく頻繁に戻って来れないだろうと思った飼い主に、いくつものバケツにたくさんの餌を与えられていました。外から来たこの犬は、おなかを空かせて、金網へ首を突っ込んで何とか餌を食べようとしたのでしょうが、届かず、そのまま死んでいます。
こんな風に、すごくおなかをすかせて死んでしまった動物がたくさんいたんです。
どうして、こんな目に合わないといけないのか。
(犬や猫)
3/11の原発事故当時、登録されている犬だけで5800匹、ねこは1万匹以上いたのではないかと言われています。
撮影された方の文章より抜粋
「この犬はおそらく津波のあった海側にいたのでしょう。
そ
そこは、急な上り坂でした。
犬は空腹に耐えて必死で生きていました。
そしてこの坂に差し掛かったのです。
へとへとに疲れ果て、坂の途中で動けなくなりお座
りしました。
もう一歩も歩けませんでした。
そして、左側にゆっくりと倒れたはずです。
死にゆく瞬間、動物はアドレナリンが異常に分泌します。
その死ぬ一瞬の快感の中で、可愛がってくれた飼い主を一
瞬思いだしたのは間違いないです。」
(牛・豚・鶏)
3/11 東日本大震災発生時
原発20キロ圏内には牛約3500頭、豚約3万頭、鶏約68万羽がいた。
20キロ圏内の人間は避難し、家畜は置き去りに。
国は家畜へ何の対策もとらなかった。
つながれたまま、囲われたままの家畜の多くが、餌や水を得られずに餓死したとみられる。
ケージに入れられたまま、餌を探し求めることができず、死んでいます。
牛舎の中に入れられたまま、痩せて、死んでいます。
4/22
20キロ圏内が警戒区域に設定され、
立ち入り禁止が罰則付きで強化された。国は家畜を引き続き放置。
5/12
警戒区域内の生き残った家畜にたいし、
農家の同意を得て安楽死処分を行うことが決定
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_sinko/110512.html
8/11時点
牛59頭 殺処分(安楽死?) 残りおよそ1000頭
豚2996頭 殺処分(安楽死?) 残り不明。牛ほど残っていないと思われる。
鶏367羽 殺処分(安楽死?) ほとんど残っていないと思われる。
9/5 農林水産省 畜産振興課の方と話
「野生化した牛や豚が民家のドアを破ってはいったり、家の中で糞をしたりして住民から苦情が来ている。野生化した牛は大変危険なんです。パトカーにぶつかったりもする。わたしも動物が好きでかわいそうだと思うが、人間のことを一番に考えないといけない。」
議員などが提案しているサンクチュアリ構想(研究目的で生かす方法)については
「そういう話もされているようですが、実際におこなわれていない。」
安楽死(?)の方法については
「牛・豚は、鎮静剤→麻酔→筋弛緩剤。鶏は数が多ければまとめて二酸化炭素を注入」
二酸化炭素?鳥インフルエンザのときの殺処分方法と同じ。それで安楽死?苦しんで窒息死するのでは?
「鶏は哺乳類とは体のつくりが違うので・・・。OIE(世界動物保健機関)の推奨する方法に準拠して処分しています。」
畜産振興課のかたに20キロ圏内で生き残った家畜の処分をやめてほしいと再度お願いして電話を切るも、
鶏は体のつくりが違う?わからない。犬猫の殺処分では二酸化炭素が使われる。二酸化炭素は窒息死です。その動画は安楽死とは思えなかった。見ていられなかった。鳥インフルエンザで殺処分される鶏の動画は見たことなくて探したけど、削除されているのか見つけることができなかった。でもいろいろな人のブログで「残酷な殺し方」「鶏を怯えさせ苦しめて殺している」というのは多く見つけられました。
映像は見つけられなかったけど、わたしも二酸化炭素でまとめて窒息死させるのが、安楽死だとは思えない。
国は 家畜を「安楽死」させる、といったのに。
ゲージに入れられたまま、餌を求める姿勢のまま死んでいる。
こんご鶏を殺処分するときには、二酸化炭素注入のような、命を軽視したやり方で処分するのはやめてほしいと、メール。
肉にするため、卵を産ませるために飼って、売り物にならなくなったら苦しめて殺すなんて、絶対にしてはいけないこと。
農林水産省/意見窓口
https://www.contact.maff.go.jp/voice/sogo.html
2011.11.18
警戒区域20キロ圏内で被爆し、捕獲された30頭の牛は、北里大と酪農学園大、日本獣医師会などの研究グループにより、解体を含めた実験材料とされることが決まりました。
2011.12.6
農林水産省 畜産振興課へ確認
「鶏・豚の殺処分は、ほぼ完了。牛については、残りの正確な頭数が確認できていない。しかし、捕獲→所有者確認→殺処分 はすすめられている」
家畜は商品。売り物にならないなら、処分か実験材料として生きるしかない。「殺処分しないで、解体なしの研究材料として、生かすことを検討して欲しい」と要望。
2011.12.5
環境省と福島県は、20キロ圏内の警戒区域に残されたペットを保護するため、一定の条件下(基本的には飼い主より保護依頼があったものだけ。衰弱しているなど緊急の場合などは、一概に言えない、とのこと)で、民間の立ち入りを認めるガイドラインを策定。原発事故が起こって、動物たちが置き去りにされて、もう9ヶ月たってんだぞ!
2011.12.7
環境省 動物愛護管理室に確認。
警戒区域に民間が入れなくなってから、国と県(福島県・京都・東京などの自治体と協力)が救助した動物の数、犬388匹、ねこ228匹(11/20時点で)とのこと。
事故当時、犬猫あわせて15800匹いたと考えられています。
2011.12.22
福島県保健福祉部に確認
警戒区域内に入れるようになった民間団体は16(重複している場合有)。
民間団体が入れるようになってから、福島県により保護された動物は、犬が10頭くらい。民間団体に保護された犬は17頭、猫が77匹。
2011.12.26
環境省 動物愛護管理室に要望
12.5に出されたガイドラインは27日までの期限付き。許可をもらった団体は28日以降はまた、救助活動ができなくなります。
「原発は人間の責任。動物には責任がありません。期限をつけないで、動物が警戒区域にいるなら、今後も民間団体と協力して、救助に当たってほしい」と要望。