【福岡】東アジアの砂漠化防止で協定、九大と鳥取大

02/29 09:24 更新

中国・内モンゴルでは砂漠化が進んで、押し寄せる砂に家が埋もれそうになっています。こうした砂漠化は遠い国の話ではなく、「黄砂」となってこの福岡にも飛んできています。この事態を食い止めようと、2つの大学がタッグを組みました。協定を結んだのは、東アジアの砂漠化問題に取り組んでいる九州大学と鳥取大学です。個人レベルの枠を越えた共同研究などを進めます。九州大学東アジア環境研究所の大槻恭一教授は「今まで個別で研究していた内容をリンクさせることで、(黄砂について)より正確でより対策の立てやすい研究が出来るのではないかと考えている」と話していました。九州大学の有川節夫総長は「社会に成果を還元できるものでないといけないと思います」と話していました。世界規模で進む砂漠化は海を挟んだ日本にも影響は深刻で、黄砂の観測日数は年々増えています。生活環境だけでなく、健康被害も指摘されています。この事態を受けて福岡市は、3月から全国で初めて黄砂による視界の見通し予測などを発表します。九州大と鳥取大は、黄砂の発生源である中国・砂漠地帯での農地開発など環境改善にも力を入れる方針です。