EU=ヨーロッパ連合は、人権侵害に対する制裁強化に反発して、旧ソビエトのベラルーシがEUの大使に国外退去を命じたのに対し、ベラルーシから加盟国すべての大使を呼び戻す異例の対抗措置を取り、ヨーロッパ最後の独裁者とも呼ばれているルカシェンコ大統領とEUとの対立が深まっています。
EUは28日、ベラルーシで野党勢力に対する人権侵害が深刻化しているとして、2006年から行っている域内への渡航禁止や資産凍結の対象に、新たに裁判官や警察幹部など21人を加えました。
この制裁強化に反発してベラルーシ政府は、首都ミンスクに駐在するEUの大使と、制裁の強化を主導した隣国・ポーランドの大使に国外退去を命じました。
これに対しEUは、28日、EUとして結束を示すためだとして、加盟する27か国すべての大使を本国に呼び戻すという異例の対抗措置を決めました。
ベラルーシのルカシェンコ大統領は、18年前に政権の座について以来、野党勢力を押さえつける強権的な政治手法で知られ、ヨーロッパ最後の独裁者とも呼ばれています。
これに対しEUは、ベラルーシの人権侵害を批判し、ルカシェンコ大統領自身を制裁措置の対象にするなど批判を強めており、ルカシェンコ大統領とEUとの対立が深まっています。
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