霧島連山の新燃岳の噴火活動について、火山噴火予知連絡会は、「地殻変動の観測で地下深くからのマグマの供給は止まっていると推定されるが、突発的な噴火が起きたりマグマの供給が再開したりする可能性もある」という検討結果をまとめました。
専門家などで作る火山噴火予知連絡会は、29日、気象庁で定例の会合を開き、新燃岳の噴火活動について検討しました。
新燃岳では去年1月下旬から2月初めにかけて本格的なマグマ噴火が起き、その後も断続的に活動が続きましたが、去年9月以降、噴火は起きていません。
会合では、GPSによる地殻変動の観測で新燃岳の北西の地下深くにある「マグマだまり」が、噴火で収縮したあと膨張して4分の3程まで戻りましたが、去年12月以降変化が鈍り、今は膨張が止まっていることが報告されました。
このため、火山噴火予知連絡会は「新燃岳では地下深くからのマグマの供給は止まっていると推定されるが、突発的な噴火の可能性がある。また、マグマの供給が再開して去年1月下旬のような本格的な活動が再開する可能性もある」という検討結果をまとめました。
火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は「地震の回数も多く火山性のガスも出ており、このまま活動が終わるとは考えにくい。今後の活動に引き続き注意が必要だ」と話しています。
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