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日本人では5年ぶりの2時間7分台 それでも藤原はロンドン五輪でメダルは取れない

<東京マラソン>

「日本人選手を勝たせるための上げ底レースではないか」――。

 大会終了後、こんな声も出ていたのが、26日の東京マラソンだ。

 ロンドン五輪選考レースは、無職ランナーの藤原新(30=東京陸協)が2時間7分48秒で2位。1位のキピエゴ(28=ケニア)とは、わずか11秒差でゴール。代表入りが内定した。

 藤原は41キロ過ぎ、08年のベルリンで、当時の世界新記録(2時間3分59秒)を樹立した「皇帝」の異名を持つゲブレシラシエ(38=エチオピア)を抜き去る「見せ場」もつくった。

 入賞賞金400万円と高級車BMW(スポンサー企業の賞品)を手にした藤原はもっか無職。

「最後の200メートルはお金のためのスパートだった。賞金、BMW、五輪の3つのキーワードを意識していた」とうれしそうに話した。

 日本歴代7位の好タイムに日本陸連の尾縣貢専務理事は「タイムもさることながら、世界の強豪を相手にしたレース展開が素晴らしい。最後までリズムを保てたのは評価できる。これからタイムは伸びるのではないか」と持ち上げた。

 この大会は高低差が少ない高速コース。25キロまで付くペースメーカーのタイムは1キロあたり2分55秒に設定された。世界への知名度向上を狙った主催者である「東京マラソン財団」が、新記録が出やすいレースにしたといわれる。

 4位に終わった「皇帝」ゲブレシラシエも4月には39歳。膝に爆弾を抱え、衰えも顕著。ここ数年は競技よりも母国で展開するビジネスに熱を入れているという。

 タイムが出やすいコースで、日本選手が「皇帝」に勝てば大会は盛り上がる。

 とはいえ、世界のトップは2時間4、5分台が主流の昨今、首尾よく事が運び、2位になった藤原にロンドンでのメダルまで期待するのは酷だろう。陸上ジャーナリストの菅原勲氏も、「藤原選手のタイムは気象条件(曇り、平均気温7.75度)を考慮すれば物足りない」と言ってこう続ける。

「7分台は立派とはいえ、世界を相手にするのであれば、きょうのレースで6分台を出さなければ厳しい。優勝したキピエゴ(2時間7分37秒)はケニア国内では4番手以下の選手で代表レベルではない。そのキピエゴにすら勝てないのですから、ロンドンでの結果は推して知るべしです」

 ちなみに公務員ランナーの川内優輝(24=埼玉県庁)は2時間12分51秒で14位。「自分が(代表に)選ばれることはないと思います」と敗北を宣言した。

(日刊ゲンダイ2012年2月27日掲載)


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