「私は無理に若返らそうとして、選手を取り換えたわけじゃない。自分がやりたいサッカーに照らして、客観的にうまい選手を残していったら若返っただけ」
「でも、中国ではユースの選手をトップチームで使って勝てるわけがない、という感覚があるので周りは猛反対する。それでオーナーにトップチームの8人を切って、代わりにユースから7人引き上げると直談判した。今年はそれで戦う。認めてくれないならやめると」
■目標はスーパーリーグ優勝
――南アフリカのW杯も大会前の周りの予想というか評価は低かった。岡田さんと選手は本気でベスト4を目指していた。
「目標はスーパーリーグ優勝。周りはクレージーだと笑ってる。メディアの予想ではうちは入れ替え戦に回るらしい(笑)。よそのクラブに引き抜かれた中国代表もいるし、ユースから大量昇格という常識外れのこともやっているし。でも、自分ではよそのクラブとそんなに差があるとは思っていない。スペインリーグとかイングランドのプレミアリーグで優勝を狙うと言っているわけじゃないからね」
「問題は選手の勝手な思い込み。サブまで中国代表をそろえた広州恒産に勝てるわけがないとか。でもね、たとえコンカが年俸20億円の選手だとしても、そんなにすごい選手というわけではない。アネルカはすごいし、ボールを持たれたら確実にやられるかもしれないが、それならアネルカにボールを入れさせない工夫をすればいい」
「うちのチームは若くて経験がないだけ内弁慶なところがある。そこを払拭(ふっしょく)していければ、簡単ではないが、十分可能性はあると思っている」
■オファーをもらったとき、衝撃というか衝動が起きた
――岡田さんが先鞭(せんべん)をつけることで、これから日本人監督の職場がどんどんアジアに広がっていく可能性がある。
「中国のリーグでいうと、韓国人の監督なんかもっと前からいるわけ。ご存じのようにブラジル人の監督なんか世界中にいる。中国は場所によっては沖縄に行くより近いんだから。外に出ても能力的には十分やれるのに、何となく大変なことだと思って、これまでは外に出てやろうとしなかった。それだけのことじゃないかな」
「自分の場合、引き受けたのはサッカーだけじゃない。今回のオファーをもらったとき、自分の中で衝撃というか衝動が起きた。これからの世界のカギを握る中国を実際にこの目で見たいと。報道でしか知らない反日感情とは実際にどんなものなのかと」
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