宮城のニュース
「復興ワカメ」初物に高値 施設流失乗り越え初入札会
 | 震災後に生産された宮城県産三陸ワカメの出来を確かめる仲買人ら=28日午前8時50分ごろ |
|
東日本大震災の影響で取引が遅れていた今季の宮城県産三陸ワカメの初入札会が28日、宮城県気仙沼市波路上の県漁協わかめ流通センターであった。養殖施設の流失など苦難を乗り越え、出荷にこぎ着けた「復興ワカメ」の初物とあって、例年にない高値で取引された。 気仙沼、南三陸、七ケ浜の各市町の支所・出張所から塩蔵59トン、乾燥109キロが出荷された。昨年の初入札時に比べ塩蔵が半分、乾燥は8分の1の量にとどまった。 県内外の仲買人50人が入念に品定め。「肉厚が少し足りないが、光沢があり品質は上々」との評価の声も聞かれ、10キロ当たりの平均価格は塩蔵が1万3592円(前年7574円)、乾燥2万9550円(2万1313円)と、高値を付けた。 県漁協気仙沼総合支所は「流通量が少なかったのが主な要因だが、震災後の新物を確保したいという狙いも働いたのでは」とみている。 同漁協の阿部力太郎理事長はセレモニーであいさつし「放射性物質検査もクリアしている。安全な三陸ワカメを、復興の証しとして全国の消費者に届けたい」と話した。 入札は4月末まであと8回行われる。
2012年02月29日水曜日
|
|