洗脳護身術 ―日常からの覚醒、二十一世紀のサトリ修行と自己解放― 脳と心の洗い方 ―「なりたい自分」になれるプライミングの技術― の紹介
あなたの洗脳を解くために、洗脳技術を身に付けろ。
ついでに、自分の脳は自分で洗おう! 「ココロ操る仕掛け」を考察する当サイトで紹介するにはうってつけの本が登場いたしました。 著者の苫米地英人氏(オフィシャルサイトはhttp://www.tomabechi.jp/)はオウム真理教信者に対する脱洗脳活動をしたこともあり、その様子については2000年に「洗脳原論」という本で紹介されています。本業はコンピュータのソフト開発で、脳機能学者さんでもあります。 では、その人が今、なぜ「具体的な洗脳の技術」を公開するのか? 私たちの気付かない所で、「だまし」を超えた「第三者の利益を目的とした価値観の植えつけ」が日々行われています。それは悪徳商法であったり、メディアであったり、国家の決定であったり。その手口に気付き、「精神への攻撃に対して精神で対抗する」ことで(ほとんど「マトリックス」の世界ですが)打ち克つことが必要とされています。また、分類的には洗脳にあたらないと思われる「教育」「社会倫理」「規範」も、私たちの心をしばりつけているという点では似たようなものなのです。洗脳技術(イコール脱洗脳技術と言えます)によって、いやおうなしに自分をしばるものからの解放が可能になると著者は説きます。解放したら規範意識がなくなるとかいうことじゃなくて、一歩引いて客観的に見ることができるという感じでしょうか。ある意味、「悟り」に通じるものがあるかも知れません(サブタイトルにも入ってますしね)。 さて、どんな訓練をしたら洗脳技術は身につくのか? 学者さんだからとてもかっちりしたものが出てくるかと思ったらそうではありません。ヨガに由来する呼吸法や瞑想法、更には気功まで出てきます。「脳の内部表現の操作の方法として気功は優れている」とか。この応用として、何と 「かめはめ波」の実践方法 が解説されています。「かめはめ波」と言えばもちろん漫画「ドラゴンボール」のあれです。自分の前に人を立たせて、あの「かめはめ波」のポーズで手を突き出すと、立たせた人が動くというのです。厳密には、相手の意識状態を変えておき、その上で「私がこのポーズをすると君は押されたような感じがして動く」という「お約束」を言わず語らずに伝える(非言語的な暗示)ことで、相手が自力で後ずさりするわけです。…かなりはしょった書き方をしてますので、この文章だけ読むととってもオカルトな雰囲気ですみません。くわしいことは本で確認してください。 この本で解説された洗脳技術をしっかり身に付けると(習得には数ヶ月以上かかるらしいですが…)、「執着から解放されるので禁煙やダイエットが楽にできる」とか「他人の心理を誘導できるのでビジネスの交渉を有利に進めたり異性に恋愛感情を起こさせることができる」そうです。悪用すれば悪徳商法に走ることもできるでしょう。でも、そんなことは枝葉です。本当に重要なのは、「不用意に操られない自由な自分」の確立です。
※2006年7月に新著
が発刊されました。 「なりたい自分になるなんて、そんな本たくさん出てるじゃん」とお思いの方も多いと思われます。成功法則、自己暗示、アファメーション、紙に書くと実現する、いろんなことが言われております。…しかし。 この本の手法は強烈です。何せ「洗脳技術の大家」が書くのですから。 「なりたい自分」を明確にしておく必要はもちろんあります。その上で、 「『なりたい自分』になれるんだ」という強い思い込み(勘違いとも言う)を焼き付けます。 勘違いと言っても無意識レベルに焼き付けられると「強い信念」になっちゃうらしいから不思議です。 トレーニングには多少時間がかかります。「まずその根気を養う方法は?」と思ってしまう方も少なくないかも知れませんが、それは慣れるまで我慢するしかありません。(ぉぃ) この人の本を読んでると、「世の中ほとんど『マトリックス』同然だな…」という気持ちになってきます。そのくらい、目や耳から入ってくる情報には「思い込ませよう、信じこませようとする意図や思惑」がたくさんまぶされていることがわかってきます。「ファッション雑誌でカリスマモデルが着てた服」がほとんど自動的にバカ売れするのも、ある意味「洗脳」です。 「夢を見させられていることに気付き、見たい夢を自在に見る」…「心の時代」にはこんな高等テクニックが要求されています。 |