傍聴席20をめぐり東京地裁に291人が並んだ注目の判決。結局、中島側は姿をみせず、公判はわずか3分で終了した。
今回、問題となっているマンションには、中島と同居する自称占い師女性の母親、叔母とその息子3人が住み、事務所としても利用。中島の個人事務所名義の物件となっている。
訴状によると、中島側は2009年から家賃月額39万円で賃借。昨年5月に契約を更新したが、更新料や翌月以降の家賃を支払わなかった。さらに、同9月末に明け渡す約束をしたが一方的に延期。引っ越し業者の勘違いや向かいにある自宅マンションが盗難被害に遭い、警察官から引っ越してはならないと指示されたことを理由に占有を続けているという。
中島側は14日の第1回口頭弁論にも出廷せず、答弁書も未提出。これらのことを踏まえ、堀田裁判官は「被告らにおいて、請求原因事実を争うことを明らかにしないものとして、自白したものとみなす」と判決理由を説明。控訴期間の2週間を経て判決が確定する。
仮執行宣言が付けられたため、立ち退きに応じない場合、早ければ3月下旬から4月上旬に、東京地裁の執行官らが部屋に入り退去を求める強制執行が行われる見通し。
一方、中島と自称占い師女性が住むマンションも貸主の俳優、本木雅弘(46)が10日、未払い家賃の支払いと立ち退きを求めて同地裁に提訴。滞納分は約半年で約390万円という。
第1回口頭弁論の期日は決まらないが、関係者によると、同地裁が送達した訴状と期日呼び出し状が中島の元に届いていないという。
この2種類は書留形式で届けられる。23日には中島のものとみられるソファなどがリサイクル業者によって運び出されており、中島は室内にいる可能性が高い。大沢孝征弁護士は「もし部屋にいて受け取らないことが判明すれば、地裁の判断で執行官送達となる」と説明。3月中に行われるとの見通しを立てた。
執行官送達の場合、同地裁の執行官らが部屋の鍵を借りるなどして入り、訴状と期日呼び出し状を直に見せることになる。大沢弁護士は「本人が見ることで明記された期日が確定する」と話し、「それでも出廷しなければ、今回の裁判と同じ結末となる」と、こちらも“敗訴”を警告していた。
(紙面から)