オセロ中島知子全面敗訴　個人事務所の家賃滞納訴訟

　お笑いコンビ「オセロ」の中島知子（４０）が代表の会社が不当にマンションの使用を続けているとして、不動産管理会社など２社が中島側に部屋の明け渡しや、滞納分家賃など約６５０万円の支払いを求めた訴訟の判決で、東京地裁は２８日、請求を認めた。中島側は誰も出廷せず、全面敗訴となった。

　注目の事件とあって、２０席の傍聴券を求めて２９１人が並んだ。しかし１４日の第１回口頭弁論に続いて中島側が出廷せず、答弁書の提出もなかったため、裁判はわずか３分で終了。判決は「被告らは争うことを明らかにしないものとして、自白したものとみなす」と断じ、堀田匡裁判官は請求をそのまま認めた。

　２週間のうちに控訴しなければ判決が確定する。明け渡しに応じない場合、原告の不動産管理会社が裁判所に強制執行を申し立て、３−４月に執行官らによって強制執行が行われることになる。

　中島は昨年４月に体調不良で無期限休養を発表。すでにテレビのレギュラー番組をすべて降板しており、目立った収入はない。所属先の松竹芸能は「プライバシーにかかわるのでコメントは控えたい」としているが、担当者の電話もつながらない状態という。

　個人事務所マンションの向かいにある中島の自宅マンションには、中島と自称占い師の女性Ａさんが同居。個人事務所マンションには、Ａさんの親族３人が住んでいる。今回の判決を受けて、親族３人が自宅マンションに移り、５人同居になる可能性もありそうだ。

　訴状などによると、中島は０９年、渋谷区内のマンションの一室を個人事務所として家賃３９万円で賃借。昨年５月に契約を更新したが、更新料や以降の家賃を払わなくなった。９月末に明け渡す約束にも応じず、「警察官に引っ越さないよう指示された」「継続的に盗難被害を受けており、警視総監に相談している」などと支離滅裂な理由を並べ立てて居座っているという。

　中島は家賃６５万円の自宅マンションについても、家主の俳優・本木雅弘夫妻から家賃滞納などで１０日に提訴されている。どちらのマンションも、不法占拠のまま“籠城”を続けていれば、強制執行は避けられない情勢だ。

　中島の自宅マンション前には、朝から約４０人の報道陣が詰めかけたが、中島は姿を見せなかった。午前９時半すぎ、自称占い師の女性の家族とみられる女性２人が、個人事務所マンションから自宅マンションへ紙袋を手に入っていったが、報道陣の呼びかけには何も答えなかった。夜には原告の不動産管理会社の関係者とみられる男性２人が、双方のマンションを訪問。取材には「部屋を見に来た」とだけ答えた。