バレエも韓流、韓国人ダンサーが日本で人気

東京でのファンミーティング、女性ファンで大盛況

 先月28日、東京・新大久保のある飲食店に20-40代の女性約100人が集まった。女性たちは20代の男性2人を囲み、先を競うかのように写真を撮り、サインをもらっていた。俳優でも歌手でもない2人の男性は、ユニバーサルバレエ団のバレエダンサー、イ・スンヒョンさん(24)とカン・ミヌさん(21)。この日は、先月28日から2日間にわたり東京のパルテノン多摩で上演された『ディス・イズ・モダン』の公演を前に開かれたファンミーティングだった。韓国のバレエダンサーが日本でファンミーティングを開くのは初めてのことだ。女性ファンたちは、続いて近所の韓国料理店で開催されたイベントで、2人のバレエダンサーがサンチュ(カキチシャ)で包んでくれたサムギョプサル(豚の三枚肉)を食べ、新大久保の道を歩いてファンミーティングを楽しんだ。道でのミーティングの際には、通りすがりの日本人が2人のバレエダンサーに気付いて集まり、写真撮影を依頼した。

■「第3次韓流」、韓国バレエアイドルがブームに

 バレエ界のアイドルを指す「バレエドル」が急浮上している。彼らが注目を集め始めたのは2010年ごろのことだ。1980年代から積極的に日本での公演を行ってきたユニバーサルバレエ団は『沈清』の公演でその可能性を認められた。昨年『ジゼル』で東京など3都市を回った際にも、ファンが殺到し大盛況だった。この人気に乗って11月にソウルで『オネーギン』の公演を行った際には、日本のファンが「イ・スンヒョンを見たい」とソウルを訪れるほどだった。

 バレエドルの人気上昇は、新たな韓流スターを発掘しようとする日本の企画会社の意図と、新たなスターを求める大衆の欲求が一致した結果だ。韓流スターの誘致に積極的な日本のイベント制作会社MCJホールディングスのサム・ナガサカ代表は「第1次韓流がドラマなどで活躍するタレントや映画俳優が中心、第2次が大衆音楽を前面にした歌手中心だったとすると、第3次韓流は、バレエやミュージカル俳優など舞台俳優が中心になるとみている。日本の企画会社の間では、スターバレリーナを先に独占しようと競争が激化している」と話した。

 バレエドルになるためには、顔は純情漫画の主人公のように滑らかな美男子でありながら、体格は男性的な逆三角形でなければならない。これに加えて、いわゆる「ペ・ヨンジュン・スマイル」と呼ばれる「暖かいほほ笑み」が必須だ。イ・スンヒョンさんとカン・ミヌさんは、このような条件にぴったりだったことから、日本の企画会社がしっかり射止めてスターに育て上げたケースだ。カン・ミヌさんが慣れない日本語でバレエのポーズを紹介する「バレエで美しいスタイル作り」という動画を見た日本人ファンは「かわいい」という言葉を連発し熱狂する。ユニバーサルバレエ団公演事業チームのイム・ソヨン・チーム長は「先月、日本のケーブルテレビ『韓ラブ』の取材陣が韓国に来て、彼の日常生活24時間を取材していった」と紹介した。ナガサカMCJ代表は「バレエドルは韓流ファンだけでなく伝統的なバレエのファンまでも吸収する可能性があり、さらに先の見通しが明るい」と話した。

申晶善(シン・ジョンソン)記者
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