巨人　覇権奪回へ秘策　村田修一が週一で４番

　週に１度の“シュウイチ打線”が巨人を救う。原辰徳監督（５３）は２８日、宮崎、那覇と続いたキャンプを総括し、打線のシャッフルに着手することを明かした。「力のあるメンバーが１人、２人加わったので、どのオーダーが最善策なのかを体験、体感したい」。定期的に休養を取らせる阿部が不在となる日は４番に村田修一内野手（３１）を起用するのが有力。ペースのメドは週に１度だ。

　軽めの練習を午前中で切り上げ、阿部の音頭で三本締め。宮崎からスタートした２８日間のキャンプを終えた指揮官は「けが人もなく、それぞれが階段を上っているという点においては、手応えしかない」と言い切った。とはいえ、まだ開幕に向けた準備としては折り返しを過ぎた段階。「個人も、チームも、まだ途上」と振り返り、視線は３月３日の西武戦（東京ドーム）から本格化するオープン戦に向いている。

　まずは危機管理だ。欠かせないのが、原監督が４番起用を公言している阿部が欠場した場合のオーダー。捕手としての負担を考慮し、昨季も週に１試合程度はスタメンから外していたが、今季もその方針は踏襲される見通しだ。

　阿部抜き打線で臨んだ２１日の楽天との練習試合では村田が４番に起用され、初回に満塁の走者を一掃する二塁打。首脳陣も手応えをつかんだ。村田も「最初は本当に長く感じたけど、すごく順調に調整できた」と移籍１年目のキャンプを振り返った。週に１度、村田が４番に座るシュウイチ打線が覇権奪回のカギを握る。　　　（井上学）