福島第1原発事故後道内に避難してきた人らを対象に無償の甲状腺検査を実施してきた「さっぽろ厚別通内科」の杉沢憲院長は23日、18歳以下の170人全員に異常はなかったと発表した。
杉沢院長は避難してきた家族から相談を受け、昨年12月から今年1月にかけて、福島県や宮城県、関東地方から避難してきた人と、札幌市居住者計309人(生後5カ月~64歳)を対象に超音波検査を実施。18歳以下(170人)では5・1ミリ以上の結節(しこり)などが見つかった人が4人(2・3%)いたが、詳細な検査の結果すべて良性と確認された。19歳以上でも、精密検査が必要な異常があると診断された人はいなかった。
杉沢院長は「全国に避難している子どもを対象に継続して検査する仕組み作りが必要だ」としている。【大場あい】
毎日新聞 2012年2月24日 地方版