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'12/2/29

100ベクレル超も一部容認 12年産米作付けで農水省方針

 農林水産省は28日、東京電力福島第1原発事故で影響を受けた福島県の一部市町村と、宮城県白石市での2012年産米の作付け方針を発表した。食品の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが11年産米から検出された地域でも作付けを一部容認する。出荷前に全袋検査などを行い、基準値を超えるコメを流通させないことを条件とした。

 100ベクレル超500ベクレル以下の地域は作付け制限を基本とするが、地元農家らの作付け意欲が強いことを踏まえ、条件を満たした場合は作付けできるようにした。現在の暫定基準値である500ベクレルを超えた地域は、全面的に作付けを制限する。

 国や自治体は今後、検査態勢を強化し、コメに対する消費者の信頼を得る必要がある。

 作付け制限は、1950年ごろの旧市町村単位とし、状況に応じてあざ単位に絞り込むことも可能とした。作付けを希望する各市町村は3月8日までに県を通じて農水省に報告。県はコメの管理計画を取りまとめ、6月ごろ政府に提出する。

 農水省によると、500ベクレル超を検出した地域の生産量は約5千トン、100ベクレル超500ベクレル以下の地域は3万トン余りで、両地域の農家数は約1万戸としている。

 11年産で作付け制限した原発周辺地域については、警戒区域と計画的避難区域は12年産も制限する。一方、旧緊急時避難準備区域に関しては、全袋検査などを条件に作付けを認める。ただ南相馬市など同区域の4市町村は除染を優先し、作付けは自粛する意向だ。

 制限を受ける地域では、除染や水田の保全にかかる費用を国や県が支援。データを集めるための試験栽培も実施する。




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