東京電力福島第一原子力発電所の事故を、国から独立した立場で検証を進めてきた民間の事故調査委員会のメンバーが、28日夕方、野田総理大臣に報告書を手渡し、野田総理大臣は「今後、事故を起こさないように、きちんと考えていかなければならない」と述べました。
民間事故調=「福島原発事故独立検証委員会」の委員長を務める科学技術振興機構・前理事長の北澤宏一氏らは、28日夕方、総理大臣官邸で野田総理大臣に会い、日米の政府関係者らおよそ300人からの聞き取りを基にまとめた報告書を手渡しました。
そのうえで、北澤委員長は「事故調査委員会としては、今回の事故については、国の責任があるということに結論づけざるを得ない」と述べました。
これに対して、野田総理大臣は「今後、事故を起こさないように、きちんと考えていかなければならない。十分に報告書を読んで参考にさせてもらいたい」と応じました。
このあと、北澤委員長は、記者団に対し「野田総理大臣とは、危機のときにリーダーが上がってくる大量の情報を踏まえて、どう大局的に判断するかといったことを話し合った」と述べました。
野田総理大臣は、28日夜、総理大臣官邸を出る際に、記者団が「民間事故調の報告書を今後どう生かすのか」と質問したのに対し、「真摯(しんし)に受け止めます」と述べました。
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