2008-01-08 19:56:35
向精神薬処方:メディカルサロン代表の医師を逮捕
テーマ:ブログ
精神科・心療内科・メンタルクリニック・メンタルヘルス
向精神薬処方:メディカルサロン代表の医師を逮捕
食欲抑制効果のある向精神薬「マジンドール」を医師以外に処方させたとして、大阪地検公安部と近畿厚生局麻薬取締部の合同捜査本部は8日、「メディカルサロン」(東京都新宿区)グループ代表の医師、風本(かぜもと)真吾容疑者(44)ら2人を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した。専門知識を持つ医師が、健康被害を及ぼす可能性がある薬を安易に処方させた点が極めて悪質として、異例の強制捜査に乗り出した。
他に逮捕されたのは、グループの「六本木メディカルサロン」(東京都港区)店長、岡村沙代里容疑者(29)。風本容疑者は調べに対し容疑を否認し、「従業員を通じて渡したのは間違いないが、医師として診断の上、適正に処方した」と供述しているという。岡村容疑者は「医者に診せずに処方したことはある」とおおむね認めているという。
調べでは、マジンドールを投薬する際には医師の処方が必要だが、風本容疑者は06年5~9月、六本木メディカルサロンで女性に対し、医師免許のない岡村容疑者に3回で計120錠を処方させた疑い。
マジンドールは高度肥満症患者の食事、運動療法の補助薬などとして使用される。しかし、同グループはインターネットのホームページで「医療用の食欲抑制剤を利用するマジンドールダイエットを実施しています」と紹介。「最も効果の大きなダイエット方法です」と宣伝していた。マジンドールの販売量は06年、全国で約340万錠。うち、同グループが約5万2000錠を仕入れていた。
▽マジンドール 食欲抑制剤でノバルティスファーマ(東京都港区)が92年に発売。商品名「サノレックス」。肥満治療の基本である食事療法と運動療法を行っても効果が不十分な人のうちBMI(体格指数)35以上の高度肥満症の患者が投与対象。向精神薬で依存性があり、投与期間は原則3カ月以内とされている。めまいや嘔吐(おうと)、睡眠障害などの副作用が報告されている。
毎日新聞 2008年1月8日 12時01分
向精神薬処方:風本医師 在学中に1号店開店し積極PR
昨年警視庁が向精神薬「リタリン」を巡り摘発した二つのクリニックに続き、向精神薬を違法に処方した医療機関にまたも捜査のメスが入った。医師法違反(無資格医業)容疑で取り調べを受けている「メディカルサロン」グループの代表、風本真吾(かぜもとしんご)医師(44)は、マスコミにも登場する有名医師だった。しかしその裏で、過度の肥満に処方が限定された「マジンドール」をダイエット願望の女性らに安易に勧め、無資格の従業員に処方までさせる違法行為に手を染めていた。
消化器内科が専門で、慶応大医学部大学院在学中の92年7月、グループの第1号店「四谷メディカルサロン」(東京都新宿区)を開設し、周囲を驚かせた。「自分の体について基礎知識が不足している人が多い。家庭教師のつもりで丁寧に教えてあげる場所をつくりたかった」。風本医師は自身のホームページに開業理由をこう記している。
この年、旧厚生省に承認されたマジンドールをいち早くダイエット医療に取り入れ、「マジンドールダイエット」として商標登録。著書やホームページで積極的にPRした。中高年の女性らを中心に人気を集め、94年以降、大阪や名古屋など都市部を中心に、サロンやエステ店を次々と開業した。雑誌やテレビ、新聞にも数多く登場し、有名女性タレントとダイエット本を出版したこともあった。
しかし、グループが拡大するにつれ、「診察もせずにファクスの注文だけで患者の自宅にマジンドールを郵送している」など、診療内容を巡る内部告発や相談が保健所などに寄せられていた。
風本医師は昨年末、毎日新聞の取材に応じ、「食べ過ぎなければやせられるということを教えやすい薬。10日から1カ月しか使わないので依存症にはならない」と強調。無資格者に処方させた疑惑についても「医師が診察せずに処方したことはない」と反論した。薬を取り扱えないエステ店にマジンドールを販売した疑いで、グループ各店が一昨年10~12月、近畿厚生局麻薬取締部の捜索を受けたが、「事実ならとっくに逮捕されている」と強気だった。【精神医療取材班】
▽マジンドール 食欲抑制剤でノバルティスファーマ(東京都港区)が92年に発売。商品名「サノレックス」。肥満治療の基本である食事療法と運動療法を行っても効果が不十分な人のうち、BMI(体格指数)35以上の高度肥満症の患者が投与対象。向精神薬で依存性があり、投与期間は原則3カ月以内とされている。めまいや嘔吐(おうと)、睡眠障害などの副作用が報告されている。
毎日新聞 2008年1月8日 11時25分 (最終更新時間
向精神薬処方:メディカルサロン代表の医師を逮捕
食欲抑制効果のある向精神薬「マジンドール」を医師以外に処方させたとして、大阪地検公安部と近畿厚生局麻薬取締部の合同捜査本部は8日、「メディカルサロン」(東京都新宿区)グループ代表の医師、風本(かぜもと)真吾容疑者(44)ら2人を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した。専門知識を持つ医師が、健康被害を及ぼす可能性がある薬を安易に処方させた点が極めて悪質として、異例の強制捜査に乗り出した。
他に逮捕されたのは、グループの「六本木メディカルサロン」(東京都港区)店長、岡村沙代里容疑者(29)。風本容疑者は調べに対し容疑を否認し、「従業員を通じて渡したのは間違いないが、医師として診断の上、適正に処方した」と供述しているという。岡村容疑者は「医者に診せずに処方したことはある」とおおむね認めているという。
調べでは、マジンドールを投薬する際には医師の処方が必要だが、風本容疑者は06年5~9月、六本木メディカルサロンで女性に対し、医師免許のない岡村容疑者に3回で計120錠を処方させた疑い。
マジンドールは高度肥満症患者の食事、運動療法の補助薬などとして使用される。しかし、同グループはインターネットのホームページで「医療用の食欲抑制剤を利用するマジンドールダイエットを実施しています」と紹介。「最も効果の大きなダイエット方法です」と宣伝していた。マジンドールの販売量は06年、全国で約340万錠。うち、同グループが約5万2000錠を仕入れていた。
▽マジンドール 食欲抑制剤でノバルティスファーマ(東京都港区)が92年に発売。商品名「サノレックス」。肥満治療の基本である食事療法と運動療法を行っても効果が不十分な人のうちBMI(体格指数)35以上の高度肥満症の患者が投与対象。向精神薬で依存性があり、投与期間は原則3カ月以内とされている。めまいや嘔吐(おうと)、睡眠障害などの副作用が報告されている。
毎日新聞 2008年1月8日 12時01分
向精神薬処方:風本医師 在学中に1号店開店し積極PR
昨年警視庁が向精神薬「リタリン」を巡り摘発した二つのクリニックに続き、向精神薬を違法に処方した医療機関にまたも捜査のメスが入った。医師法違反(無資格医業)容疑で取り調べを受けている「メディカルサロン」グループの代表、風本真吾(かぜもとしんご)医師(44)は、マスコミにも登場する有名医師だった。しかしその裏で、過度の肥満に処方が限定された「マジンドール」をダイエット願望の女性らに安易に勧め、無資格の従業員に処方までさせる違法行為に手を染めていた。
消化器内科が専門で、慶応大医学部大学院在学中の92年7月、グループの第1号店「四谷メディカルサロン」(東京都新宿区)を開設し、周囲を驚かせた。「自分の体について基礎知識が不足している人が多い。家庭教師のつもりで丁寧に教えてあげる場所をつくりたかった」。風本医師は自身のホームページに開業理由をこう記している。
この年、旧厚生省に承認されたマジンドールをいち早くダイエット医療に取り入れ、「マジンドールダイエット」として商標登録。著書やホームページで積極的にPRした。中高年の女性らを中心に人気を集め、94年以降、大阪や名古屋など都市部を中心に、サロンやエステ店を次々と開業した。雑誌やテレビ、新聞にも数多く登場し、有名女性タレントとダイエット本を出版したこともあった。
しかし、グループが拡大するにつれ、「診察もせずにファクスの注文だけで患者の自宅にマジンドールを郵送している」など、診療内容を巡る内部告発や相談が保健所などに寄せられていた。
風本医師は昨年末、毎日新聞の取材に応じ、「食べ過ぎなければやせられるということを教えやすい薬。10日から1カ月しか使わないので依存症にはならない」と強調。無資格者に処方させた疑惑についても「医師が診察せずに処方したことはない」と反論した。薬を取り扱えないエステ店にマジンドールを販売した疑いで、グループ各店が一昨年10~12月、近畿厚生局麻薬取締部の捜索を受けたが、「事実ならとっくに逮捕されている」と強気だった。【精神医療取材班】
▽マジンドール 食欲抑制剤でノバルティスファーマ(東京都港区)が92年に発売。商品名「サノレックス」。肥満治療の基本である食事療法と運動療法を行っても効果が不十分な人のうち、BMI(体格指数)35以上の高度肥満症の患者が投与対象。向精神薬で依存性があり、投与期間は原則3カ月以内とされている。めまいや嘔吐(おうと)、睡眠障害などの副作用が報告されている。
毎日新聞 2008年1月8日 11時25分 (最終更新時間