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【大リーグ】

ダルビッシュ、マイナー選手を手玉 フリー打撃登板で格の違い示す

2012年2月27日 紙面から

 格の違いを見せつけた。レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)は25日、米アリゾナ州サプライズのキャンプでマイナー打者2人の打撃練習に登板。事前に球種を知らせて22球を投げ込み、空振り6度、打球が外野に飛んだのはわずか1度だけと圧巻のマウンドを披露した。対戦した2人は「球があんな動きをする投手は初めて」「球の動きがクレージーだ」と度肝を抜かれ、ダルビッシュも自身のツイッターで「けっこう良かったです」とつぶやいた。

 マイナーの打者にとって、ダルビッシュの球は異次元だった。打席に立ったのは、1Aのマイク・オルト三塁手(23)とジェイク・スコール外野手(20)。ともに2010年ドラフト1巡目の入団で、将来を嘱望される逸材だ。ところが、ブルペンで20球を投げて肩を温めたダルビッシュの投球に、若武者たちは全く歯が立たなかった。

 計22球、すべて前もって球種を伝え、全球種を投げ込んだ。結果はオルトが右飛と遊ゴロ二つ。スコールにいたってはバットを6度振って一度もボールにかすりさえしなかった。空振り後に「今のはストライクか?」とトレアルバ捕手に確認すると、鋭すぎる変化に、正捕手が「俺も分からなかった…」と力なく返答する始末だった。

 オルトが「球があんな動きをする投手は初めて。プレートの左右両方向にあんな変化球を投げられる投手なんて、今まで当たったことがない。カーブは70マイル(約113キロ)くらいだと思うけど、打者が凍り付くよ」と、まくし立てれば、スコールは「球の動きがクレージーだ。すごかった」と何度も首を振った。

 正捕手トレアルバは、「ガンバッテ」と日本語で右腕をマウンドに送り出し、投球後は「ヨカッタヨ」と笑顔で肩をたたいた。「『特にツーシームがよかった』と伝えたよ。彼は『直球が少し外れたから、納得いかない』と言っていた。ツーシームは決め球になるね」。

 バッテリー間のコミュニケーションについても、ダルビッシュがスペイン語を、“恋女房”は日本語を交えて談笑。トレアルバは「これからはスペイン語で話せばいいね。英語なんか忘れちゃってさ(笑)。彼の英語はノープロブレム。ちゃんと意思疎通できるよ」と不安を吹き飛ばした。

 27日は、いよいよレギュラー陣の打撃練習に登板する。そこでどんな投球を見せるのか、ますます注目を集めるのは間違いない。 (大城和美)

 

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