関西電力の高浜原子力発電所３号機が20日、定期検査に入るため停止します。
これで関電管内で稼働する原子炉はゼロになります。

【八木誠関西電力社長】
「当社のすべての原子力発電所が停止する。電力の安定供給において危機的な状況」

現在、関電管内で唯一稼働している原子炉、福井県の高浜原子力発電所３号機は、法定の定期検査のため、20日夜に運転を停止します。

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、定期検査が終わった原子炉の再稼働は現段階では認められていないため、これで関電管内では３つの原子力発電所の原子炉11基全てが停まることになります。

関西電力はこの原子炉「稼働ゼロ」の影響で、今週、最大で8.4％の電力不足に陥ると予測していました。
しかし、19日発表された『でんき予報』では、今週金曜日まで「安定」を示す緑色のマークが続いています。

【大阪市・橋下徹市長】「本当に電気が足りないのか国民、関西府県民で一度確かめる大きなチャンス。世界のエネルギー供給体制が転換するかもわからないような非常に重要な時期だと思っています」

一方、地元の人は…。
【福井・高浜町民】
「火力発電でまかなえるならそれでいってほしい。原因究明、安全性が保証されるまではちゃんとしてほしい」
「原発がなかったら職も失うし路頭に迷う」

【野瀬豊高浜町長】
「安全性の確認は大事だが、（国が再稼働を）迅速に判断できるような体制をとってもらわないと地域経済は疲弊する」

このまま原子力発電所は止まったままになるのでしょうか…。
関西電力は大飯３号機・４号機について国が再稼働の条件とするストレステストを行い、「安全性は十分である」との結果を出しています。
原子力安全保安院も、この結果を「妥当」と判断していて、動く条件は整いつつあります。

しかし福井県は、福島原発事故をふまえた新たな安全基準を国が示さない限り、再稼働を認めない方針です。

【滋賀県・嘉田由紀子知事】
「そう簡単に再稼働とは言えないんじゃないか。原子力発電所すべて止まっても、経済も生活も動くんだと。ゼロ原発の実績を作れる」
「原発なしで暮らせます！」



20日、関西電力の本店前には、福島原発事故で被災した人などが集まり、大飯原子力発電所の運転を再開しないよう求めました。

原子力なしに電気をまかなう社会を目指すのか、安全性を高めた上で今後も原発を存続させるのか。
国の方針が一向に定まらないため、原子力をめぐる迷走は続きます。

大阪市の橋下市長は20日、来年度の予算案を発表しました。
若年層への配分を増やす一方、文化事業への補助金や職員の人件費を大きく削減するなど、橋下市長の方針が色濃く反映されています。

20日、市議会に上程された来年度の予算案。
市の改革案がまだまとまっていないため、７月までに限定した「暫定予算」となりました。

予算案では一般会計に１兆5163億円を計上。

「現役世代への重点投資」を掲げ、子どもの医療費助成の拡充や、保育所の待機児童対策、中学校給食の実施などに新たに予算をつけました。

また、西成区を改革重点区とし、区内の一部の中学生に月１万円の塾代を補助する予算も盛り込まれました。

反対に、大阪フィルハーモニーや文楽協会への補助金の凍結など、文化関連の予算は大きく切り込まれ、市の職員の人件費も136億円圧縮されるなど、橋下カラーが強く打ち出されました。

【橋下市長】「現役世代が頑張ってくれないと高齢者世代も支えられませんし、本当に困っている人も支えられないということで、まずは現役世代、頑張ってもらおうと」

一方で、来年度の収支は535億円不足する見込みで、橋下市長は今後さらなる人件費の削減などに踏み込む方針です。

同僚だった男性の郵便貯金を不正に引き出したとして、37歳の男が逮捕されました。
男性は脳挫傷で死亡していて、警察が関連を調べています。

詐欺などの疑いで逮捕されたのは、住所不定・無職の進藤一朗容疑者（37）です。
進藤容疑者は５年前、兵庫県宝塚市の郵便局で、同僚だった建設作業員の男性（当時54）の通帳や印鑑を使って、現金５万円をだまし取った疑いが持たれています。

男性はその後、宝塚市内のアパートで脳挫傷で死亡しているのが見つかっています。

調べに対し進藤容疑者は「記憶がはっきりしない」と供述していますが、警察は進藤容疑者が男性の死亡についても事情を知っている可能性もあるとみて調べる方針です。

進藤容疑者は去年、神戸市内の雑居ビルで45歳の知人に暴行を加え死亡させたとして逮捕・起訴されています。

20日午後、大阪府八尾市の工事現場で、長さ40ｍのアームを伸ばしたクレーン車が転倒し、隣接する建物の壁が壊れました。
けが人はいません。

20日午後１時半ごろ、八尾市小畑町３丁目の老人ホームの建築現場で、長さ40ｍのアームを伸ばしたクレーン車が作業中に転倒しました。
アームは工事現場の南側にある工場にまで及び、工場のトタンの塀の一部が壊れました。
クレーンの運転手や工場にいた人にけが人はいませんでした。

【工場にいた人】
「ドーンと響く音がした。（アームが倒れてきた場所に）たまたま人がいなくてよかった、午前中なら人がいた」

当時、クレーン車で約1140kgの外壁用の壁42枚を吊り上げて回転しようとしていたということで、警察は工事の進め方に問題が無かったか調べています。

週末、記録的な大雪になった兵庫県豊岡市で、屋根に積もった雪の重みで建設会社が倒壊しました。
この大雪で農作物にも影響が出ています。

【近所の人】
「かなり大きな音がしました『ドーン』というような」

20日午前０時ごろ、豊岡市梶原にある木造平屋建ての建設会社の作業場で、トタンの屋根が落ちて壁が崩れました。
作業場に人はおらず、けが人はありませんでした。

警察は、作業場の屋根に積もった雪に隣の事務所の屋根から落ちた雪が加わり、その重みで倒壊したとみています。
豊岡市では先週末、積雪が１ｍを超える記録的な大雪になっていました。



大雪の影響は、農産物にも及んでいます。

一面、雪で覆われたネギ畑をかき分けてみると…。
朝来市特産の「岩津ねぎ」が雪の重みで折れていました。

【岩津ねぎ組合 山田忠男組合長】
「折れた葉は商品としての価値はない。除雪のため今年は出荷時期をかなりずらし遅らさないと」

地元の組合は被害額が約1000万円になると見込んでいて、今後、雪を防ぐネットの設置を検討しています。

奈良県警の警察官が逃げた車に発砲して男性が死亡した事件の裁判員裁判で、殺人罪などに問われた警察官２人に対し、検察官役の指定弁護士は懲役６年を求刑しました。

奈良県警の巡査部長・東芳弘被告（35）と警部補・萩原基文被告（35）は2003年、追跡していた車に発砲して、助手席の高壮日さん（当時28）を死亡させたとして殺人などの罪に問われています。

20日の裁判で検察官役の指定弁護士は、「車を止めるために発砲するのは行き過ぎ」などと指摘して、警察官２人に懲役６年を求刑しました。

対する弁護側は、最終弁論で「暴れ馬のように逃げる車を止めるため、やむをえず発砲した正当な職務行為」と、これまで通り無罪を主張しました。

警察官の発砲の正当性が問われたこの裁判員裁判の判決は、今月28日に言い渡されます。

肥満の効果的な治療につながるかもしれません。
特定の遺伝子がある場合とない場合とで「太りやすさ」が大きく異なることが、京都大学の研究で明らかになりました。

京都大学大学院の研究グループが発見した遺伝子「ＧＰＲ１２０」。
体内に入ってきた脂肪をセンサーのように感知するという遺伝子です。
この遺伝子がある正常なマウスと、人工的になくしたマウスに、脂肪分の多いエサを与えて比較したところ、遺伝子のないマウスは体重が約15％増え、脂肪肝や糖尿病の症状が出ることが分かりました。

また、ヨーロッパで約２万人の遺伝子解析を行ったところ、全体の３％あまりの人は「ＧＰＲ１２０」の働きが悪く、正常な人に比べて約1.6倍肥満になりやすいことも分かりました。

【京都大学大学院・平澤明准教授】「（「ＧＰＲ１２０」が弱い人は）あらかじめリスクがあると知ることで、高脂肪食を食べないということも考えられる」

研究グループでは、「ＧＰＲ１２０」のメカニズムを解明することでメタボリック症候群の予防につながると期待していて、今後この働きを強める物質が発見されれば治療薬もできる可能性があるということです。

先月、京都市でタクシーが奪われ兵庫県上郡町で乗り捨てられていた事件で、警察は自称アメリカ国籍の男を強盗の疑いで逮捕しました。

逮捕されたのは自称・アメリカ国籍のジョディ・エドアー・モンレノー容疑者（２８）です。
モンレノー容疑者は先月２９日、京都市下京区で停車中のタクシーの運転手を脅して、タクシーを奪って逃げた疑いがもたれています。
タクシーは兵庫県上郡町の別荘地に乗り捨てられ、その近くの路上でモンレノー容疑者はノコギリを振り回して警察官にケガをさせたとして逮捕されていました。
京都府警はモンレノー容疑者がタクシー強盗にもかかわったとみて２０日午後、逮捕しました。

信者だった女に命じて薬物を投与させ、当時９２歳の女性を殺害した罪などに問われた自称「霊能力者」の女の裁判員裁判が始まり、女は無罪を主張しました。

起訴状などによりますと、自称「霊能力者」・寺谷均美被告（５５）は５年前、元信者の女（５５）に命じて大量の薬物を投与させ、当時９２歳の女性を殺害したとされます。
初公判で寺谷被告は、元信者への指示について「全く身に覚えがない」と起訴事実を全面否認し、寺谷被告の弁護側も「寺谷被告に憎しみを持っていた元信者による単独犯行」と、無罪を主張しました。
一方、検察側は冒頭陳述で「『不動明王があなたの仕事として指示している』と言って元信者に殺害を実行させた」と指摘しました。

２０日午前、ＪＲ環状線で人身事故があり、電車の運転が約５０分間見合わせになって駅などが一時混雑しました。

午前９時４５分ごろ、ＪＲ環状線内回り線新今宮駅と天王寺駅の間で電車が人をはねたと通報がありました。
この事故で、はねられた男性の命に別条はなく、電車の乗客約４００人にもケガはありませんでしたが、環状線全線と関西線の一部が一時運転見合わせになりました。

【通勤途中の人】「（気になるのは）時間、いつ動くかですね。待つしかないですね」
【帰省途中の人】「地元に帰ろうと思って。山口県に。しょうがないですね」

事故から約５０分後に全線の運転が再開されましたが、通勤客など約３万４０００人に影響が出ました。

大阪府貝塚市が発注した公共工事の入札をめぐり建設会社社長が逮捕された談合事件でこの会社が要件を満たしていないのに入札資格が引き上げられていたことがわかりました。

貝塚市の建設会社「橋本建設」社長橋本修容疑者（５４）は２００９年、市が発注した中学校の耐震補強工事の入札で橋本建設が落札できるよう他の会社と談合した疑いが持たれています。
その後の調べで橋本建設は入札の前年、要件を満たしていないのに、５０００万円以上の大型工事の入札に参加できるＡランクに昇格していたことがわかりました。
市などによると、橋本建設は当時昇格に必要とされる公共工事の実績などがありませんでしたが、直前の工事で決めたということです。
【当時の審査担当だった藤原龍男市長】「Ａランク業者が廃業で減ってきて、入札工事が増えてきて、残り少ない２社では競争原理が働かない、Ｂランクの業者からＡランクにから上げようと」警察は当時の契約担当者からもすでに事情を聴いていて審査の経緯などについて調べています。

19日夕方、東大阪市の宝石店でダイヤの指輪など50点あまり、１千万円相当が盗まれました。警察が窃盗事件として捜査しています。


19日午後５時半頃、東大阪市足代にある「黒田屋宝飾店」の経営者の男性（64）が、「指輪やネックレスを盗まれた」と警察に通報しました。
警察官が駆けつけたところ、店の出入り口付近の陳列ケースにあったダイヤの指輪やネックレスなど５０点あまり・合わせて１千万円相当が盗まれていました。
警察によりますと経営者の男性は陳列ケースに鍵を掛けていたということですが、盗まれたことに気づいた時には鍵は開いていました。
当時、店は営業中でしたが男性は店の奥にいたため盗まれたことに気づかなかったということです。
警察は窃盗事件として防犯カメラの映像などを調べ捜査する方針です。