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できごと
【奈良の警察官発砲付審判】正当な職務か、それとも殺人か きょう午後3時半に注目の判決
2012.2.28 10:01
奈良県大和郡山市で平成15年9月、奈良県警の警察官が逃走車に発砲し、助手席の男性=当時(28)=が死亡した事件で、付審判決定により殺人と特別公務員暴行陵虐致死罪に問われた警部補、萩原基文被告(35)と巡査部長、東芳弘被告(35)に対する裁判員裁判の判決が28日午後3時半、奈良地裁(橋本一(はじめ)裁判長)で言い渡される。
検察官役の指定弁護士がそれぞれに懲役6年を求刑したのに対し、弁護側は無罪を主張。警察官の職務中の発砲について裁判員が審理するのは初めてで、発砲は治安を守るための正当な職務なのか、それとも殺人に当たるのか、市民の判断に注目が集まる。
公判では殺意の有無と発砲の正当性を最大の争点に、指定弁護士側と弁護側の主張が鋭く対立した。
指定弁護士側は、遮光フィルムで車内が見えない状況での発砲には、弾が当たってもやむを得ないという未必の殺意があった、と指摘。他にも逃走をはばむ手段はあり、発砲は必要なかったと主張した。
一方の弁護側は「運転手の腕を狙って発砲したが、結果的に外れた」と殺意を否定。発砲の正当性についても「無謀な運転を繰り返す逃走車から市民を守るためにはやむを得なかった」と反論した。
起訴状にあたる付審判決定書によると、両被告は15年9月10日、大和郡山市の国道24号で、窃盗容疑の逃走車を停止させるため共謀して至近距離から発砲し、それぞれ1発を助手席の男性の頭などに命中させて殺害したとしている。
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